物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

外国語辞書の訳

2014-02-07 18:15:08 | 外国語

外国語辞書の訳が最近こなれた現代的な訳語になっている。

私が知っている辞書はドイツ語とフランス語くらいしか知らないが、木村・相良の『独和中辞典』(博友社)とかを学生の頃に使っていたが、訳語が今から見るととても古かった。

最近の大学生の学習用の独和辞典などもこなれた訳になってきている。フランス語の辞典にしても私の学生のころには大修館の『仏和辞典』がいいとのことで先生から勧められたが、いまでもときどきは引いてみることがあるが、もう訳語が古い。

もっともこの辞書も多分改訂されているのだとは思うが、少なくとも新しい版をもっていない。それに比べて『Le Dico現代フランス語辞典』(第2版)(白水社)などは訳語が現代的になっている。

もちろん、訳語が古くてもいいとか言われる辞書が存在することも事実であるが、なかなか自分では実感ができていない。たとえば、斎藤秀三郎の『英和中辞典』(岩波書店)はいつだったか朝日新聞で古いけれどもちょっと他に代えられない辞書として紹介されていた。

もっともその実感を自分でいまだに感じることができていない。

中学校のころに学習塾に通って英語の手ほどきを受けたのだが、このときの老先生が斎藤秀三郎のことをいつも賞賛していたのを覚えている。そして斎藤秀三郎の『和英大辞典』をどこかの書店主がお金の払いは後でもいいから、「持ち帰っていいよ」と言われたときには飛び上がって喜んだと話してくれたのを今でも覚えている。

この老先生は旧制の中学校しか出ていなかったが、愛媛県のどこにもまだ中学校が開校されていなくて、岡山の中学校まで学びに行った方であったが、その中学校にはもちろんイギリス人の先生がいて、そのイギリス人の先生のごひいきの生徒であったらしい。

だから今で言うとその老先生は大学教育で英語を専攻したくらいの学力であったと思われる。さらに中学校の数学もその先生から学んだので、私はそこで多くを学んだことになる。

この武田先生(白星堂)は実は私の母が女学校の受験のときに学んだ先生であったから、経験豊富で、教え方も上手であった。


佐村河内さんとHiroshima

2014-02-07 12:05:07 | 音楽

佐村河内さんは全聾の作曲家で現代のベートベンとまで言われていたが、彼は曲を18年前から他人に頼んでつくってもらっていたと本人と代わりに作曲をしていた当人の新垣さんが発表して問題となった。

これらの方々のした行為は簡単には許されるようなものではなかろう。コマーシャリズムに走ったことはあまりほめられたことではない。だが、ここでは彼らのしたことを断罪することが目的ではない。

一つの考え方として言いたいのだが、佐村河内さんの作曲と称する交響曲「Hiroshima」が賞賛されたのにはマスコミでほめられたということも少なからずある。

ストーリ性もあり、話題になるということもあったろうが、NHKにしても他のマスコミにしても音楽がわからない人たちばかりであるということはなかろう。そうだとすれば、やはりいくばくかのよさをこの交響曲がもっていたはずである。

もしそうだとすれば、当面この曲を演奏することは交響楽団も自粛すべきではあろうが、何年かの停止期間の後にストーリ性とかとは別に再度演奏するときがきてもいいのではなかろうか。

その演奏停止の期間が10年なのか、20年なのか、30年なのか私には判断がつかないが、いつか曲を曲として純粋にストリー性とは別にして鑑賞できるときが来ることを願っている。

このことがまず第1点である。第2点はストーリ性とから離れて”交響曲「Hiroshima」”を本当のところはどう評価していたのだろうかということである。これは私のような素人の出番ではないが、音楽の玄人である、専門家はいるはずである。それらの方々の判断はどうだったのであろうか。

クラシックとしてはCDが18万枚も破格に売れたということである。NHKの放送を見た後で私もCDを購入して聞こうかと心が動いたが、私自身は音楽に暗いのとあまりCD店に行くこともないので、そのうちに忘れてしまっていた。

これはCDを買って聞いた人がどう思ったのか。率直にどう思ったのか知りたいところである。私自身の判断ではNHKの放送で部分的に聞いた限りではそう悪くはなかったと思う。

言いたいのはウソをつくのは悪いが、曲そのものがいいなら、ある期間をおいた後に復権の機会が与えられてしかるべきだということである。

(注) 音楽業界に詳しくないので、著作権とか何かの問題とか要するに経済的な収益の問題があるのかもしれない。

こういう場合に著作権等がどうなるのか知らないので、何とも言えないが、著作権とかのすべての権利をCD製作会社とか作曲者が放棄するとかいう処理のしかたもあるのかもしれない。

だが、この点については全く疎いので、もしかしたらとても大きな問題があるのかもしれない。その場合には私のようなあまちょろい意見は通らないことはいうまでもない。