とは何だ。STSはScience, Tecnology, and Society(科学、工学、社会)の略だという。科学も工学も社会への影響を考えながら、その発展をはかれということらしいが、それはすでに心ある科学者が行って来たのである。
物理学者だった武谷三男を最近批判した論考が現れていて、それらは武谷が科学至上主義だったように書いてそれでそこが武谷の限界だったというふうに論じているきらいがある。
だが、彼が科学至上主義一本やりだったら、ビキニの水爆実験による「死の灰」の事をとりあげなかっただろう。だから最近のSTSはすでに50年以上も昔からその先駆者がいたということを忘れてはならないだろう。
どうも最近そういう風な議論が日本に急に起って来たわけではないのだ。そこをまちがえてもらっては困るのではないか。
日本では特に外国ではじまった運動とか活動とかは評価したり、有難がるが、実は日本の中にすでに先駆者がおられて活動をしてきた。それを評価しないで外国から来たものばかりを有難がるそういうことでなければよいが。