物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

circa

2017-12-06 12:25:23 | 日記

を何と発音するか。私はティルカと発音するものだとばかり思っていた。

ところが、武藤先生と三浦さん編著の『数える・はかる・単位の辞典』(東京堂出版)p. 274ではサーカとかキルカとカナがついていた。それでフランス語の辞書を引いたが、これには載っていなかった。あれと思ってドイツ語の辞書を引いてみたら、ティルカとあった。私はドイツ語としてのcircaを知っていたらしい。

これは年代とか日付の前につけて「およそ」とか「約」という意味を指すと英語の辞書にあった。意味は知っていたのだが、私の知っていたcircaの発音がドイツ語風だと思ってもいなかった。


小川さんの講義録

2017-12-06 11:21:20 | 物理学

の編集をまた再開した。現在、水素原子のところであるが、この部分にちょっと直観的にわからないところがあったので、そのことを考える時間がとれなくて、中断していた。それが「数学・物理通信」を12月1日に発行したので、時間がとれるようになった。

それで再開したというわけである。小川修三さんの門下生などたくさんいるのだが、講義録を編集するなどという元の学生はあまりいない。私が関心をもっているということから、敏子夫人から講義録のコピーを送ってもらったのはもう何年も前になる。

その講義録を3つの部分に分けてその第1部だけ、「素粒子論研究」電子版に載せたのだが、その後が続かなかった。9月に敏子夫人に広島でお会いしたときにどうも仕事が進んでいなかったので、会うのがちょっとつらかった。それで仕事を進めなければならないと思っていた。

いまは第2部であるが、離散固有値の章が終われば、連続固有値の章と行列力学の章が来る。これらの4,5,6章はもっとも量子力学らしいところである。


対数と指数とはおなじ

2017-12-06 10:38:48 | 日記

何てこと書いたら、すぐに数学ファンのみなさんから「おい、おい」「君は対数関数と指数関数が互いに逆関数だってことを知らないのか」と言われそうだ。

ここでの対数と指数は、「対数関数と指数関数」のことではない。まずはじめに断っておく。英語で言えば、logarithmic functionとexponential functionのことではない。

対数logarithmと指数exponentのことである。実はこの二つは同じものである。もっともまったく同じかといえば、ちょっと観点の違いもある。だから、数学を学ぶ初歩の方にはこれが同じとか言って迷わせたくないと思うのだろうか。

最近出版された武藤徹・三浦基弘編著『数える・はかる・単位の辞典』(東京堂出版)には対数の説明は詳しくあるのに指数の項目がなかった。多分、もし指数の項目を入れれば、対数と指数とが同じとかいうことを言わなくなければならなくなって、困るのではないかと思われたのではなかろうか。

一昨日、上記の書を武藤先生から送っていただいた。それで、一昨日の夜むさぼり読んだのだが、ちょっとこのことが気になった。それで、このことを軽く触れたメールを本を頂いたお礼に送ったら、すぐに返事を頂いた。指数と対数とが同じものだということは先刻よくご承知だのにこれが対数関数と指数関数との理解の障害になってはいけないとの考慮からであろうか。

なかなか専門家というのは配慮が深いものである。私にしてもその点は理解できる。もっとも指数と対数とが同じだと言っても対数の方の記号が難しい感じがするので、指数のほうがわからないという学生はほとんどいないのに、log xなどと出てくるとわからないという学生が大学生でもいるのだ。

立体角でも平面角の弧度法での測り方の拡張であるのに、そのことを一言断れば、理解できる人が増えると思うのにそのことに言及しないのはやはり不親切だと私は思っている。

サーキュラー「数学・物理通信」でこういう用語の説明をすべきだと思いはじめた。