だが、山本直樹著『複素関数の基礎』(裳華房、2015 )¥2592円が私あてに勧められていた。ちょっとamazonの読者の書評だとベタ褒めである。
ちょっと食指が動くが、 自分で実際に書店等でみてみないことにはなんともいえない。これは187ページの薄い本である。「自分で複素解析をつくっていくような感じで書かれている」と書評にある。多分優れたいい本なんだろうと思う。そういう本は少ないが、だんだんそういう数学の本の著者が増えて来ているのはさすがに日本の学問や文化の厚みを与えているのだろう。
毎週の日曜日の新聞の書評等を見ても訳書が多いが、その訳者にはかなり女性の人がいる。これは女性はまだ子育て等で家庭にいることが多いが、ある分野に関心があり、学もあって、外国の書の翻訳にたずさわることが多いのだろうかと推察する。
これは別に書評にかかる本だけではなく、新聞広告に出る本などを見てもそうである。別に国粋主義に陥るわけではないが、そういう一国の文化としての奥深さとかがあるのだろうと思う。もっとも学校の教師の忙しさはもう普通の会社勤めの人と変わらないくらいになり、夜の11時ごろまで学校で処理をしないとどうにもならないくらいだと聞くとこの国はどうなっているんだと愚痴も出る。
昔、私の学生で工業高校の教師になりたがった、ある優れた学生がいたが、彼の言い分は彼の音楽の趣味を生かした演奏旅行とかに夏休み等の休暇に行けるからというのであった。しかし、それを思いとどまらせて、ある会社に勤めることを助言した。結局彼はある会社に勤めて元気にやっている。
いま彼が学校の先生方の忙しさを聞いたら、学校の教師にならなくてよかったと思うだろうか。
それにしても学校の先生方の多忙はとても困ったことである。こういう事態はいちはやく改善されねばならない。
だいたい、クラブ活動なんて学校の教師が面倒を見なくてはいけないなんて、日本では教育を軽視していすぎである。こういう義務からは早く抜け出すべきであろう。