高校数学についてのe-Learningのコンテンツを大学を退職した2005年から2006年にかけて書いた。これは在職中に共同研究者の方だった方とも共著であったが、もっぱら私が書いた。
そのときにある出版社の方がかなり真剣にその出版について考えてくれて出版を誘われたのだが、三角関数の部分が欠けていたのでお断りをした。
それで三角関数の部分を書こうという気はあるのだが、どうも筆が進まない。他の部分に比べて現在書きかけの原稿がなんだか陳腐な感じがする。他の三角関数の本とかも覗いてはいるのだが、どれもどうも私の意には沿わない。
どうしてだかわからなかったのだが、最近ようやく気がついた。高校数学の他の分野はある程度私の知っている方々の高校数学、または、中学校での数学の成果を取り入れているのに、三角関数の分野にはどうも愛数協の方々もそれほど教え方の研究の蓄積がなかったからではなかろうか。だから、それが如実に私の書く三角関数の箇所にも影響を与えているのでは?
そう思って民間教育団体「数教協」の編纂した数学指導法事典とかを改めて見たのだが、「数教協」の数学教育については中学校までの内容という色彩が強くて、三角関数についての記述が少ない。このことは前からわかっていたことだが、それが私にも影響が及んでいるということらしい。
それで数教協の指導者だった遠山啓先生の著作集に書いてある三角関数の部分を再読をはじめた。昔読んだときにはあまり感銘を受けたという気がしなかったが、それでもさすがは遠山さんである。ただ、この著作集では図が小さすぎて、いいことが書かれているのに、十分にインパクトを与えられていない。
しかし、もっと大きな明瞭な図を描いて、文章を洗練すれば、この箇所はもちろん、いい記述になるだろうと想像している。ただそのままの引き写しでは新しい本とはならない。さてどうしたものか。