私の書いてきた数学エッセイの数の大雑把な全貌がわかってきた。
これは一部を本として出版した四元数とか、これはそんな本にはまったくなってはいないが、ベクトル代数、ベクトル解析に関係したものたちを全部除いたそれ以外のエッセイのおよその数である。
小学算数の関係はあまり多くなく、まったく関係がないエッセイを含めてだが、14編およそ56ページである。
つぎに中学・高校数学の関係だが、49編で272ページである。
最後に大学程度の数学に関係したエッセイが、シリーズで書いたものも含めて49編で総ページ数をあたってみたら、およそ355ページとなった。
私の判断では大学程度の数学の話は私には興味があるが、一般にはおもしろくはないだろう。
それでも、以下には大学程度の数学の分野のいくつかの掲載したシリーズ名を書いておこう。カッコ内の数はその編数である。
1.微分をして積分を求める (3)
2.n次元の球の体積 (4)
3.自然数のべき乗の級数 (4)
4.Cauchy-Lagrangeの恒等式の再論(5)
5.平方根の近似値 (3)
6.ラプラス演算子の極座標表示 (2)
7.直交座標系から極座標系へ(2)
等である。
6.7は3次元のラプラス演算子の極座標への直交座標系からの変換に関係している。量子力学を学んで直交座標系から極座標系への変換をやってみたくなり、1週間ほど学校から帰ったらそれに取り組んでみたが、大学3年生の時には成功しなかったといういわくつきの計算もその後文献を見て行ったことがある。
この計算は『数学散歩』や『物理数学散歩』にも所収されたが、その計算をもっと省力化したような計算も「数学・物理通信」で発表している。
もちろん、ラプラス演算子の極座標表示は、円柱座標を経由して極座標への変換できることは、どの物理数学のテクストにも書いてあり、これを行うことは大学3年のときにでもできたが。