指数関数の底の導入のしかたであるが、一つは(1+1/n)^{n}のnが無限に大きいときの極限としてである。これは連続複利法として知られている。
または一般の指数関数を仮定して、その1回微分が元の関数と同じになるという条件から自然対数の底eを定義するという考えである。
あるいは、1/xという双曲線のx=1からx=aまでのx軸とこの双曲線1/xとx=1とx=a (a>0)に挟まれた面積が1となるように定義される。
本末転倒かもしれないが、e=1+1/1!+1/2!+1/3!+1/4!+・・・からも定義される。このときには暗にe^{x}=1+x/1!+x^{2}/2!+x^{3}/3!+x^{4}/4!+・・・を仮定しているようにも思われるが、果たしてそうなのか。
余談だが、(1+1/n)^{n}でnを大きくとってもなかなか本来のeの値の値に収束しないが、e=1+1/1!+1/2!+1/3!+1/4!+・・・を使って計算するとその収束速度は格段に早い。eの近似値は語呂で「フナ一杯、二杯、一杯、二杯、すごくお(い)しい」と覚えたらといいという。e=2.718281828459045・・・である。