『量と数』を読んでいる途中だが、これと関係して黒木哲徳『入門算数学』に言及しておきたい。この本にはやはり『量と数』と同じテーマも扱われている。
特に、四則演算の意味についての説明が詳しいのがいいと思う。ただ、どのように子どもに四則演算の導入をするかというところの各論は『量と数』の方が詳しいと思う。
ただ、『入門算数学』は数、四則演算、量だけについて述べられているにとどまらず図形、図形と量、数量とデータとかの他の事項についても述べられている。
故矢野寛先生の小冊子としては『中学・高校における水道方式』(愛媛県数学教育協議会)というのもあるし、愛数協の会誌「研究と実践」に書かれた論文も残されている。
これはそれらの文献にではなく『量と数』に書かれていることで他ではあまり読んだことがない事項は「内包量の加法」について触れられていることである。
もっともこの部分についてはまだ私は十分に理解したとは言えない。これは以前に読んだ時もそうであったが、いまなお納得できてはいない。