【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

民主党、政調会長にトヨタの直嶋参院議員 輿石代表代行 参院重視

2007年08月31日 16時01分24秒 | 第168臨時会(2007年9月~1月)法案の嵐作戦

 民主党の新しい政調会長(政策調査会長)に“トヨタの直さん”こと直嶋正行さん(参院・全国比例)が就任しました。 参院議員の政調会長は初めて、自民党でも過去に例がありません。

 国会対策委員長国対委員長)には参院議員(2期)経験のある山岡賢次衆院議員(比例北関東)を起用しました。

 小沢・民主党が9月10日(月曜日)召集の第168回臨時会で、参議院を「主戦場」に位置づけていることが改めて証明されました。

 輿石東参院議員会長(山梨選挙区)は代表代行に。これも異例で、小沢代表(衆)―鳩山幹事長(衆)―菅直人(衆)、輿石(参)両代表代行の4本柱となりました。

 両院議員総会は午後3時から開かれました。人事発表ということで、緊張感が漂っていました。民主党の小沢一郎代表は、党の新役員一覧を読み上げ、出席議員から異議はなく、承認されました。

 直さん(直嶋さん)は1945年(昭和20年)10月、大阪府池田市に生まれました。若いころにお父さんを亡くし、新聞配達などをしながらの少年時代。定時制高校から神戸大学に進学しました。

 その後はトヨタ自動車販売の社員になり、サラリーマンとして、クルマを売って歩きました。 全トヨタ労連(全ト労連)という、下請けも含めたトヨタ自動車関係の労働組合でつくる組織で同僚のお世話をしました。

 トヨタ自動車日産自動車は「自動車総連」という産業別労働組合(産別=さんべつ)をつくっています。自動車総連は3年ごとの参院選で1人ずつ代表者を国会に送っています。
 自動車総連は自由主義経済を前提にした労働組合ですから「非自民・反共」の立場で、民社党→新進党→民主党公認で比例代表に出馬させてきました。トヨタ出身者日産出身者が交代で出馬し、お互いを応援するしくみです。

 参院出身の政調会長は初めてですが、トヨタ自動車社員としては2人目です。衆議院愛知11区(豊田市など)から出ていた伊藤英成さんも政調会長を務めました。ちなみに伊藤さんは現在66歳ですが、仲間と同じ“60歳定年”ということで政界を引退しています。

 やはりトヨタ推薦ですから、選挙に強いので、勉強に時間を充てられるという利点がありません。下町の太陽日経新聞記者時代に3ヶ月間ほど、新党友愛の幹事長番としてエイセイさんに付きっきりでしたが、精力的な活動ぶりには感心しました。

 その一方、「日曜日の朝にTV出演が入ったから、週末は地元に帰らないよ」。共演した議員は番組が終わると、地元にトンボ返りしていましたから、その分勉強できるわけです。恵まれた国会議員はより選挙に強くなり、党でも出世します。そんなもんです。

当時、経団連会長が豊田章一郎さんでしたので、「経団連会長に一番会いやすい議員っていうのは自民党にいないんだよ。経団連会長連合会長創価学会会長の3人に直接会える国会議員は僕しかいないんだよ」と話していたのが印象的でした。当時の連合会長鷲尾悦也さん、創価学会会長秋谷栄之助さんでした。

 さて。直さんの話に戻ります。

「直嶋」といっても馴染みは少ないかも知れないですが、実力派政調会長と言っていいでしょう。自民党の石原伸晃政調会長(東京8区)も政策通(特に必須科目である金融が分かっている)ですので、第168回臨時国会は面白くなること請け合いです。蛇足ですが、直嶋事務所は「嶋」の字にこだわっているようです。念のため。

 安倍改造内閣も安定した顔ぶれですので、9月中旬~11月上旬は国会から目が離せませんよ!!!

【関連外部ウェブサイト】民主党 役員一覧(敬称略) 民主党ニュースから

 最高顧問=羽田孜、渡部恒三、藤井裕久、代表=小沢一郎、代表代行=菅直人、輿石東、副代表=岡田克也、前原誠司、川端達夫、石井一、高木義明、北澤俊美、円より子、幹事長=鳩山由紀夫、幹事長代理=平野博文、平田健二、政策調査会長=直嶋正行、政策調査会長代理=長妻昭、福山哲郎、国会対策委員長=山岡賢次、国会対策委員長代理=安住淳、簗瀬進、常任幹事会議長=中井洽、総務委員長=千葉景子、同役員室担当代理=奥村展三、選挙対策委員長=赤松広隆、財務委員長=佐藤泰介、組織委員長=柳田稔、広報委員長=野田佳彦、企業団体対策委員長=前田武志、国民運動委員長=小沢鋭仁

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