flow Trip -archive-

「漂い紀行 振り返り版」…私の過去の踏査ノートから… 言い伝えに秘められた歴史を訪ねて

“VILLAGGIO ITALIA”Ruins

2008-05-15 03:00:27 | STRUCTURE-構造物残影-
(名古屋港イタリア村跡 名古屋市港区)
 昨年開港100周年を迎えた名古屋港は、「特定重要港湾」に指定され、日本に6港しかない「スーパー中枢港湾」であるが、横浜港神戸港に比べ賑やかさがない。港にある様々な施設も、以前より衰退しているように思えてならない。それは、名古屋港が商業港としてよりも工業港にウェイトが高いのと、港と市街地の間にやや距離があるためである。
    
 ガーデンふ頭にある施設の一つ、PFI事業(官有民営)方式によって2005年にオープンしたイタリア村は、衰退が顕著であった。先記事でも触れているが、人の多く集まる休日は、食事には使えず釣りも出ない買物券を購入させて入場券代わりとし、狭い敷地内に外壁をイタリア風にした商業施設があるのみで、直接営利に結び付けないイベントも行われず、リピート性に欠けていた。
 そして2008年3月、客寄せのための新施設(温泉)が資金不足により頓挫し、更に市条例に違反する木造建築物が存在したことや、賃金未払い等が発覚した。5月には170億円の負債を抱え倒産、負債に当てるための在庫処分セールが10日から13日まで行われ、閉村した。敷地内にある結婚式場は別会社であり、来年まで予約が入っているため存続する。この結婚式場会社が跡地を更生するスポンサーとしても挙がっているが、違反建物の建替えや、テーマを見直す等の手段が必要であり、再生は困難といえる。
       
                           (建設途中となっている施設)
 ここにまた、“新しい遺跡”が誕生した。

 この後は、白鳥庭園に向かった。

(関連記事:イタリア村開村 経過 金城ふ頭 ワイルドフラワーガーデン 南方貨物線
コメント
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