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私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

怖い!高血圧は万病のもと

2018-11-24 19:30:13 | 講演・講義・フォーラム等

 北海道人の寿命は2015年統計によると、男性が80.28歳(全国35位)、女性が86.77歳(全国37位)と都道府県別でどちらも下位に沈むという残念な結果である。その要因の一つが道産子の高血圧にあるという。その傾向と対策を聞いた。

  少し時間が経ってしまったが、11月16日(金)午後、ほっかいどう学「かでる講座」の11月講座が開講された。今回は「どさんこと高血圧」と題して、日本医療大学総長の島本和明氏が講師を務められた。

          

 島本氏は札幌医大の学長、理事長を歴任された後、日本医療大に移られた方だが、今までも大学の顔として多方面で講演をされているからだろうか、分かり易くまとめられた内容の上に、穏やかな口調で話される講演はとても聴きやすいものだった。

 

 さて平均寿命のことであるが、北海道と共に、青森、岩手、秋田といった東北の各県が軒並み下位に低迷している。島本氏は同時に健康寿命のランキングも提示されたが、やはり同傾向だったことは言うまでもない。

このことは、北国の人たちは昔から塩分を摂り過ぎるために“高血圧”体質のために寿命(健康寿命)が短いと言われてきたが、今日でもその傾向が変わっていないことを示された。

 

 “高血圧”が体に悪いということは昔から言われていた。それでは具体的にどう悪いかというと、高血圧は脳卒中心臓病腎臓病認知症などの原因となるからである。そしてそれらの病気を発症して寝たきりになる人が、寝たきり患者全体の実に50%以上だと島本氏は指摘したのだ。

           

 適正な血圧とは、120/80mmHg未満を「至適血圧」と称するそうだ。そして140/90mmHgを超えると危険信号で「血圧管理」をするべきだと島本氏は指摘した。

 「血圧管理」とは、血圧を日常的に測定し、高いときには病院で指導を仰ぐ、あるいは治療することを徹底すべきという。

 北国に限らず、日本では4300万人ものひとが高血圧症だという。

 しかし、上記のように高血圧は自分で管理することができ、しっかり管理することで治癒も可能であると島本氏は説いた。

 自分で管理するとは、まず「減塩」だという。そして運動、野菜・果物、節酒、禁煙、魚の摂取に留意することだという。それでも正常とならない場合は薬で下げるということになるという。

 

 高血圧も生活習慣病の一つであるが、これまで生活習慣病の予防について多方面から、何度も伺う機会があり、今回も特別目新しいものではなかった。問題は、そうした医師からの助言を日常的に実践するかどうかである。そういう点で、私はまだまだ足りないことを痛烈に指摘された思いである。

          

          ※ 動脈硬化症によって血管が詰まるところを動画で見せていただいた一場面です。 

※ 講演が目新しいものではなかったと記したが、島本氏は今回、高血圧によって動脈硬化となった場合の心臓の動きとか、血管が詰まる様子を動画で用意してくれたものを観ることができた。動画は実写ではなく、アニメーションだったが具体的な映像で見ることで一層注意を喚起された思いである。