岩波新書1062「定年後」~豊かに生きるための知恵 加藤仁著
発売されるとすぐに購入し、昼休みを利用して読んでしまいました。とっても読みやすい本でした。あんまりすらすら読み進むことができると、なんか内容がないのではないかなどと思ったりすることもあります。
25年以上も定年退職者の取材を続けてきた集大成?を、第1章 「ひとりの旅立ち」・・第2章 「仕事を創る・」・第3章 「たのしむ、学ぶ」・・第4章 「家族を見つめる」・・第5章 「地域社会に生きる」・・第6章 「終の住処」、という章立てで具体例を挙げながら話を進めていきます。
黄色いマーカーが目立ったのは、第4章「家族を見つめる」です。そのなかの「NOを言わない夫」の項にありました。
・妻が「やってみたい」と言うことに対して、絶対に夫はNOを言ってはならない。
・妻のたっての望みであれば、なにはさておき夫はYESと答えなければならない。
上記のことは、数多くの退職者の事例から学んだ大原則だそうです。
また、「夫婦それぞれの第一義」の項には、
・夫婦共通の趣味やたのしみを無理して持つこともない。これまで、そうすることが仇になった夫婦を数多く見てきたから。(夫婦共通の趣味を持つ必要はないのか、一つは持たなければならないのかと思っていたのですが。)
・夫婦それぞれ、まずはいちばんやりたいことに挑むのがいい。
さらに、「妻の情報力」の項には、
・定年後、夫の日常は妻に近づいてゆく。妻の言動や姿から、どのような情報を読み取れるのか。妻の情報力を信じ、妻から情報伝達や提案があったならば、まずは率直に眼を瞠(みは)り、耳を傾けたい。
「おわりに」で、結論と言ってもいいですか、
・定番メニューにこだわることなく、自分の関心事につきすすめばいい。・・・・。あくまでも『自己本位』を貫き、”個”に立ちかえることを心がけたい。
これからは、本当にまじめに定年後のことを考えて行かなければならないと痛切に感じたnewoneでした。
写真は、広瀬川河川敷の標識その6です。