きょうは8月6日。67年前広島に原子爆弾が投下された日です。 また、この日は仙台では仙台七夕まつりの初日(8日までの三日間)でもあります。
朝日新聞によると、きのう5日、元安川の水面に中沢啓治さんの代表作「はだしのゲン」の主人公中岡 元の姿が映し出されたということです。 こういうことは今年が初めてかなと思っていたら、水面への映写は9回目とのこと。
メッセージは、 『生きろ 麦のごとく』です。 踏まれても踏まれても麦のように逞しく生きてほしいというねがいが込められています。
この前の蔵書の総点検の結果、何百冊という本をタダ同然で引き取ってもらいましたが、その時いろいろな本が出てきました。その中に中沢啓治さんの漫画もありました。 もっとあったような気もするのですが、、見つかっているのはこの5冊です。
第1巻も4巻も、発行は1975年(昭和50年)5月12日です。(どうでもいいことですが、1975年は私が結婚した年です。) 右端の「苦闘編」は昭和52年(1977年)発行です。 1~4巻(すべて初版)は汐文社発行、苦闘編(第4版)は翠楊社発行で、発行元が異なります。
1巻は「青麦ゲン登場の巻」、2巻は「麦はふまれるの巻」、3巻は「麦よ 出よの巻」、4巻は「まっすぐ伸びよ青い麦の巻」となっています。 夕方やっていたJNNのニュースでは6巻あるようでした。 『生きろ 麦のごとく』というメッセージのそもそもの原型はここにあったのですね。
二人の子どもにも読ませ、とくに下の子は何度も読んでいたのが記憶に残っています。 この本は20数か国でも翻訳されて読まれているらしいですが、もっともっと広く国民に読んでもらう必要がある本ではないかと思っています。 野坂昭如の「火垂るの墓」とともに、全国民必読の本にしてもいいのではないかと思っていますが、みなさんはどう考えますか。
ほかにもこういう文庫本が見つかりました。
もっともっとあるはずですが、原 民喜の本とかも、このなかの峠 三吉の「原爆詩集」は青木文庫版で、1968年の14版です。100円でした。
その本の「序」が有名です、 ””にんげんをかえせ””と呼ばれている詩です。『 ちちをかえせ ははをかえせ としよりをかえせ こどもをかえせ わたしをかえせ わたしにつながる にんげんをかえせ にんげんの にんげんのよのあるかぎり くずれぬへいわを へいわをかえせ 』
その下に私の手書きの英語が書いてありました。英語訳も出ていたのですね。
”Give Back the Human"
Give back my father, Give back my mather, Give grandpa back, grandma back, Give my sons and daughters back,
Give me back my self,
Give back the human race,
As long as this life lasts,
Give back peace this life,
That will never end.
ほかにも書き込みがあって、原 民喜の有名な「水ヲ下サイ」の詩、歌(短歌)もありました。『遠き日の石に刻み砂に影おち崩れ墜つ天地のまなか一輪の花の幻』
正田篠枝の短歌 『原爆にて盲目となりし二十歳の娘われ死なば与へむこの眼球を』 『われ死なばこの眼与へむと言いたれど被爆眼球は駄目と言はれぬ』
高橋武夫の短歌 『天地(あめつち)の死塊となりて生きもののみな滅びなば慰むものを』
きょうから始まった仙台七夕です。 今年の七夕の基本コンセプトは、願い・希望・感謝 だそうです。
「ノーモア ヒロシマ ・ ノーモア ナガサキ」を願っている平和七夕です。
毎年必ず平和を願うたくさんの鶴による七夕飾りが吊るされます。こういう伝統も大切にしていきたいものです。