10日(金)は朝早かったし、久しぶりに目一杯動き回り、竿も出したのですっかり疲れてしまいました。 とはいっても心地よい疲れと言ってもいい疲れです。 ロンドンではオリンピックもいよいよ大詰めを迎え、姦しいですが、テレビを見ることなく早めに布団に入りました。 その時間が何となんとナント午後8時です。 ぐっすり眠れました。 もちろん途中で2回起きましたが、トイレのあともぐっすりと眠れました。 本当に久しぶりです、本当に寝たなあと感じたのは。
二日目の11日(土)は午前中だけの釣りとなります。 阿仁川の鮎は、根小屋堰堤を境に大きさが変わると言われています。 上流が大きく、下流は小型となります。 10日は根小屋堰堤の上流で竿を出したので、堰堤の下流の瀬で竿を出してみることにしました。
駐車場には車があり、下流の瀬には4人前後の釣り人の姿が見えます。
ここが根小屋堰堤の下流です。 上の写真でいうと、釣り人が見える流れはチャラ瀬で、本流(流芯)は手前側になります。
広く水深のあるトロ場が続き、トロ瀬から早瀬へとつながります。 減水していなければ、早瀬は急瀬となり、場所によっては荒瀬ともなりうるでしょう。 そうなるときょう(11日)みたいに歩き回ることはできなかったでしょう。
私は早瀬の右岸から竿を出しました。 先行していた釣り人は全員左岸から竿を出していました。なんで一人くらいは右岸から攻めないのかと不思議に思いながら、そのおかげで自分は右岸から釣り下れるのだから結果的にはありがたいことだ、なんて思いつつ、流芯にオトリを入れました。 時に8時30分です。
(この写真は上流から下流側を撮ったものです。)
下流の釣り人の竿は曲がりません。 これは鮎は少ないのか、厳しい釣りになるかもと覚悟をしながら、竿を操作していたら10分もしないうちに軽い当たりが伝わってきました。 他の人に掛かっていないのに、自分の竿に掛かるというのは、みなさまもお分かりでしょうが、とっても嬉しいものです。
大きさは18から19センチくらいでしょうか。 明らかに堰堤の上流部の鮎とは大きさが違います。 でも小型(といえるのであれば)ではあっても、引きは結構強いのです。 一人だけ右岸から流芯側に竿を出し、時には川の中央から右岸へチを狙ったりして釣り下りました。 ポツポツと掛かります、自分にだけ。これがたまりません。堪えられません。
上の写真の右岸側から主に釣り下りました。右側に見える流木は、一昨年の大洪水の跡だそうです。ここまで水位が上がったということです。
下の写真でも分かるように、ここの瀬よりも瀬尻、瀬から絞られた水深のありそうな平瀬に釣り人がついているのです。 だから私はほぼこの広い瀬を独り占めし、右岸だけではなく、時には川の中央から右岸側を、さらには左岸まで竿を出し、幅広く探ったという次第です。
広い川を独り占めしたとは言っても、そうそう掛かりはしません。同じところでは2匹以上は掛かりません。
結果的に8時30分から11時30分の間に、2往復してちょうどツ抜けの10匹となったところで、一区切りをつけようという気になりました。午後の帰宅のことを考えると無理はできません。
20センチオーバーも掛かったのですが、掛かりどころが悪くてオトリには使えませんでした。また追星が二つもある鮎が2,3匹は掛かりました。 オトリを沈めてすぐに掛かってくるのは、真っ黄色の鮎でした。 きれいな川、きれいな鮎、風もなく暑すぎることもない阿仁川での鮎釣り、満足です。 ただ釣れればいいということではなく、釣りの環境、自然環境も含めた全体での鮎釣りであったかどうか、が満足感、充足感につながってくるのではないでしょうか。
その意味で今回の阿仁川釣行は満足するものとなりました。釣り友に自然に感謝です。
下の釣果の写真は釣り友のもので、彼は集中して堰堤下のチャラ瀬やドチャラでの泳がせ釣りに挑戦していました。 その結果がこの写真です。
こんな浅瀬は地元の人はもちろん、多分遠征してきた釣り人も入らないでしょう。 そのため竿抜けになっているはずと読んだ彼の判断の勝利となったわけです。 12時になってもなかなかやめようとしなかった気持ちも分かります。 私が無理やり止めさせた形となりました。
午前中でこの釣果ですから、彼の腕からすれば、午後も粘ればどこまで釣果が伸びたことやら分かりません。 でも、後ろ髪を引かれるのを振り切って納竿し、名残惜しい川を後にする、これも男の、釣り人の美学ではないでしょうか。
そしてこういう出会いもあったのです。 少年と初老の鮎釣り師の交流とでもいいましょうか、出会いと交流がさらに阿仁川の印象をいいものにしてくれました。
地元の中学生ですが、駐車場で話し込んだらついて来て、ついには川の中までついて来ました。 人懐っこくてかわいい中学生です。 川は深くなかったし、寒くなかったのでよかったですが、3時間の釣りの間、少年と雑談しながらの釣りとなりました。 それでも釣れたのだから、阿仁川の鮎には感謝です。
釣った鮎を見せたり、ハナカン周りの仕掛けをみせたり、ハリの数に驚いたり、追星のことも教えました。
そして自分にとっては高価な使いやすい名竿、シマノの「珪石」を何度も持たせました。 何とか鮎が掛かった時の強烈な当たりを体験させたくて、その衝撃に痺れさせたくて、数か所のポイントで竿を持たせたのですが、残念ながら掛かってはくれませんでした。 これが心残りです。
(結構様になっているでしょう!?初めてにしては。)
少年のお父さんは12日に小阿仁川に鮎釣りに行くと言っていました。この付近から車で15分くらいで行けるということです。釣果はどうだったのでしょうか?