鮎と戯れて・・・魚族に感謝

東北地方を中心とした短い夏のあまり多くない鮎釣りの記録。家族に感謝して。近くの広瀬川の環境等にも拘るも、オフは時事問題も

師走、 第九 1回目

2017-12-04 21:44:16 | 思いつくまま

  

                (午前9時過ぎ)

 きのう満月のお月様が雲の切れ間から顔を出しているのを見ることができて、とっても得した気持ち担ったと書きましたが、それもそのはず 『月が大きい夜でした』 とは今朝の新聞記事でした。

                 

 

 月は35万キロから40万キロの楕円の軌道で地球を回っていますが、きのうは今年もっとも地球の近くを回っていたということでした。一番小さく見えた6月9日と比べると1割以上大きく、約3割明るかったそうです。

 

 次の満月は1月2日で、来年中で地球に最も近く、最大の満月となるそうです。1月2日の夜は雲が少なく晴れていればいいですね。

 

   

 

 東北文化学園大学主催の「2017第九コンサート」はきのう午後3時から県民会館(東京エレクトロンホール宮城)で開催されました。行って来ました。聴いてきました。なんでも主催者側の話しでは、今年は第7回目の開催と言うことです。

  

 第1回目は東日本大震災で大きな被害を受けた岩手県の町で開催されたそうで、それで今年は7回目ということになります。私が聴くようになったのはこれで3回目でしょうか。まあいくらいろんな団体や基金から助成を受けているとはいえ、無料で生のオーケストラを、それもベートーベンの第九・合唱付きを聴かせてくれるなんてありがたいことです。

 

 3時開演、2時から入場可ということで会場には1時50分頃着いたのかな、それで十分だろうと思っていたのですが、行ってみてびっくり、並んだのは定禅寺通りの反対側、楽屋への荷物搬出口付近でした。私が並んだ後も続々と老若男女がやってきます。どちらかというと高齢者が多いですね、自分も含めて。

 ひとりですので、ありがたいことにどこでも座ろうとすれば座れます。どこに座るか悩んでいるのは、探し回っているのは2,3人以上できている団体さんです。そういう団体さんは早く来ないと全員同じところには座れません。そういうことからいうと、映画やコンサートはひとりで来るのが一番なのですね、本当は。誰にも気兼ねすることなくそこの雰囲気に浸れますから。

 どうしても文章がくどくなるのが私の欠点です。ここまで書いてきても演奏には入っていません。まああきらめてお付き合いください。 今回のプログラムは面白いですね。というのもモーツァルトとベートーベンの曲が、それも二人の第九番の交響曲が聴けるのです。

 モーツァルト 交響曲第9番 ハ長調 K.73 と ベートーベン 交響曲第9番 ニ短調 作品125 です。ベートーベンは1770年生まれですが、モーツァルトの第9番はその前年1769年の作品で、13歳の時の作曲といいます。いやはやさすが大天才・神童モーツァルトです。

         

 因みに二人の人生が重なるのは1770年からモーツァルトが亡くなる1791年までです。21年ですか。ベートーベンの第9の初演は1824年で、彼が54歳の時でした。もう完全に両耳が機能を喪失した後です。すご過ぎて信じられません。ベートーベンが亡くなったのは1827年です。

 

(余談ですが、私が第九を歌う合唱団に応募した時に仲間の一人が言っていました、第九第4楽章合唱でソプラノやテノールの音程がかなり高いのは、彼が音声を失ったからだと。本当かどうかは分かりませんが、実際に歌ってみた者としてはやけに説得力はあります。)

   

 3時から主催者の短いあいさつがあり、モーツァルトの第9交響曲(第1楽章から第4楽章)の演奏が3時20分頃までありました。その後本命のベートーベンの第九が始まりました。 オーケストラの編成というか並び方に最初驚きました。いままで何回も見てきましたし、参加もしてきた中で初めての並び方でした。

 

 普通は指揮者を取り囲むように前の左右に第1第2バイオリンやビオラが並ぶのでしょうが、指揮者の真正面にはチェロが座り、重厚な低音を担当するコントラバスが右側(上手)ではなく、左側(下手)に陣取っているのです。

                   

 合唱団は最初から入場しているというのではなく、第4楽章の開演前に左右から入場してきました。この合唱団の男女の並び方もちょっと変わっていました。どちらかというと、中央に男性陣が、その左右に女性陣が陣取っているかと思います。

 

 きのうの合唱団の並び方は、左側がアルト・ソプラノの女性陣、右側が男性陣(テノール・バス)というものでした。私の咳ならぬ席は、ステージに向かってほぼ中央の右側でしたので、女性陣とくにソプラノの声量がよく聞こえたように思いました。

           

 結論から言うと、圧倒されました、演奏に、合唱に。第1楽章から第3楽章の演奏では何といったらいいのか弦楽器よりは木管楽器や管楽器の迫力に圧倒されました。とくに管楽器かな。これは指揮者が特に意識していたのかどうか分かりませんが、管楽器の音の伸びがとってもエネルギッシュに感じてすごいなあと思いながら聴いていました。

 

 普通は第3楽章は一転して穏やかな優しいメロディを奏でるのですが、それさえも何か力強く感じた次第です。そして第4楽章です。合唱団と4人のソリストが入ってきます。そうなると聴く法としてもいよいよだなと幾分か身構えるような感じになってしまいます。

         

 216小節 バスのソリストが立ち上がり歌いだします。 O  Freund, nicht diese Tone! (下線oウムラウト)・・・・ 毎回思うのですが、いくらプロとはいえあの声量は一体どこから出てくるのか!?1500人の会場に朗々と響きわたります。一体どんな腹筋をしているのか、まあほとほと感心するばかりです。

 327小節からはvor Gott , vor Gott と歌うのですが、最後の Gott は大きく伸びるのですが、指揮者はかなり伸ばしていました。そう感じました。ハ長調での高音の“ラ”(ソプラノ)ですが、張りがあってのびやかでそこに“若さ”を感じてしまいました。高音のソプラノの声に聴きほれました。

        

            (上から、ソプラノ・アルト・テノール・バスの譜面です。)

 聴きほれたと言えばこの部分もです。いやはや圧倒されました。654小節からのいわゆるフーガの部分です。ソプラノは716小節から der ganzen Welt! のWeltを8小節分、ハ長調の高音のラの音で歌うのですが、まったくブレスを感じさせない、息継ぎの苦しさを感じさせない素晴らしい高音で引っ張りました。これも若さと言ってしまえばそれまでなのでしょうが、乱れない連続の高音は聴かせてくれました。

  

                 

 

 と言うようなことがあり、東北文化学園大学主催の第九の演奏で涙がにじんできたのは初めてのことです。感激・感動させてくれました。感謝ですね。 そうそうMの543小節からのあの有名な“歓喜の歌”のところもとってもよかった。何か今回の演奏会では若い人たちの張りのある伸びのある声に感激を貰ってしまいました。嬉しい限りです。古希のお祝いだと勝手に思っていますし、歳をとったから若者たちに感激しているのかなとも思ったりして・・・。

 

 


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