さて、運転技術はど素人に毛の生えたレベルだが、クルマは大好きな私。今回興味本位で「LEXUS IS250 AWD 3days Monitor」に応募したところ、なんと当選したとの通知が届いた。そんなワケで、先週末はこの高いクルマ(version L:税込車両本体価格470万円)と共に、過ごすことが出来たのだった。いやあ、ホント申し訳ないっスねぇ・・・
車検証は、立派な革のケースに収納されている。
そして、取扱説明書はオールカラー!
レクサスISは、運転席のドアを開けると、乗降しやすいように、ステアリングが電動で上に上がって、奥に引っ込む。レクサス流の「おもてなし」である。
そして、私がこのクルマで一番素晴らしいと思ったのが、シートポジション・ステアリング位置・ドアミラーの角度を三位一体で登録できる「ドライビングポジションメモリー」だった。コレはホント便利だし、実用的で良い装備だ。
ガラスサンルーフ(トヨタ流にいうと「ムーンルーフ」)も◎!ロータリー式のスイッチで、好みの位置に開口位置を決めることが出来る。これまた秀逸。
ウエストラインが高く、ハイデッキなため、目視ではパーキングはやりずらい。それを補うため、バックギアに入れるとドアミラーが下を向き、駐車場の白線を確認しやすくするのに加え、ナビのモニターが後方をカメラで映し出し、後退すべき位置を赤線で教えてくれる。コレはなかなか正確なモノで、このクルマの車両感覚をつかみきっていなかった私には、大いに役に立った。とはいえ、ウエストラインが低く、目視での車両感覚をつかみやすい私のBPレガシィの方が、偉いと思えたのもまた事実だったりする。
それと、後退時の「クリープ」が弱く、ステアリングを大きく切った状態で、クルマが止まってしまった。AT車のパーキングというのは、クリープを利用してブレーキペダルのみで速度を調整するものだと私は思っていたのだが、その考えは間違いだったのだろうか・・・
ハイデッキなため、トランクルームは広大。実用上十二分以上な容量だ。
HDDナビも正確にクルマの位置を映し出す。ただ、画面表示を「広域」にしたら、元に戻せなくなってしまって、大いに困ってしまった。北海道のカタチが表示されたままになってしまい、クルマを走らせると右左折の度に「北海道」がクルクル回るようになってしまったのだ。きっと、説明書をちゃんと読まなかった上に、ナビというモノの扱いに慣れていなかった、私が悪かったのだろう。
レクサス流の「おもてなし」で、いろいろなところに照明がついている。なかでも、淡いブルーで「LEXUS」の文字が浮かび上がる「フロントスカッフプレート照明」は、なかなか気分モノであった。
ステアリングのシフトパドルは、左が-で右が+。だが、これはギアを任意で選択できるものではなく、あくまでシフトレンジのアップ・ダウンなのだ。つまり6ATを5ATにしたり4ATにしたりすることができるというモノで、MTのようにギア自在にを選んで走ることは出来ない。しかも、シフトレバーを手動で「Dレンジ」から「Sレンジ」に変えなければ操作できない。これのロジックは、イマイチであるといえよう。
とはいえ、あまりにもスムーズな6AT。MT乗りの私には、ギアポジションインジケーターを確認しないと一体何速に入っているのかさっぱり分からなかった。ゆっくりと市街地を流すような走り方だと、50km/hくらいですでに5速に入っていて、エンジン回転数は1000rpm/minをちょっと超えるくらいだった。こんなに低い回転数だと、エンジンにも燃費にもかえって良くないような気がしたのだが、最新の6AT車というのは、そういうモノなのかもしれない。で、加速が欲しくなって重めのスロットルを力を込めて踏むと、鮮やかにキックダウンして、軽やかなシフトアップで突き進む。私はAT車にはあまり明るくないのだが、素晴らしいトランスミッションだと思ってしまった。
225/45R17というファットなタイヤを履くせいか、ロードノイズは割と高めで、ワダチの影響も多少受ける。トータルな静粛性や直進安定性では、私のレガシィ2.0iといい勝負といえよう。
で、2日間の燃費である。119.5km走って、18.6Lの給油。走行距離が短いのと、エンジンを回しがちだったこと等を含め、あくまで参考値にしかならないと思われるが、満タン法では6.4km/Lであった。車載燃費計の数値は6.3km/Lで、おおむね正確と思われます。2.5Lの排気量で215psのエンジンだから、こんなところなんでしょうか・・・
レクサスISと過ごした週末は、なかなか愉しいモノであった。このクルマ、ステアリングもスロットルも重めに設定されている。乗り心地もレガシィ2.0iより若干固め。そこはドイツ車を意識してのセッティングと思われる。が、ステアリングはともかく、重めのスロットルは、微低速でパーキングする際には、なかなか調整が難しく、ちょっと気になった点だった。ただ単に、私がAT車に乗り慣れていないだけなのかもしれないが・・・
最後に、このクルマを借りていた2日間のうちで、最も驚いた出来事を書こう。
私はタバコを買うためにコンビニに立ち寄った。その時小学生の娘2人を後部座席に乗せていたので、エンジンを切ってドアロックもして、クルマを離れた。ところが、レジで支払いをしていると、突然レクサスのクラクションが鳴り出したのだ!後部座席で騒いでいた娘達に反応して「盗難防止装置」が作動したのである。あわててクルマに戻り、エンジンを掛けると、その作動は収まった。いやあ、驚いた。
そして、さらに驚いたのは、その数分後。レクサスの販売店から、私の携帯に電話がかかってきたのだ。「お客様のクルマが、今、荒らされていますよ!」と。私は恐縮しながら事情を説明したのだが、盗難防止装置が作動するとディーラーに通知されるようになっているなんて、もう、ビックリだった。
その辺が、レクサス車全体の、決して安くはないプライスの理由だったのかもしれない。レクサスが高いか安いか。それはユーザー自身の価値観の問題なのだろう。一庶民の私は、470万円はやっぱ、高すぎると思うが・・・