昨年末の紅白歌合戦で久々に封印を解かれた森進一の「おふくろさん」は、不覚にも見逃してしまった私。だが、昨日の「金スマ」の特番「おふくろさん特集」は、しっかりとVHSに録画した。それにしても、当時の森氏の映像はスゴかった。それは、もうモノマネ以上の素晴らしさだ。このビデオテープは、もう、永久保存版である。
その番組の中で、吉田拓郎が森氏に提供した「襟裳岬」についても触れられていた。森氏が、狂言による婚約不履行で訴えられたり、母親の自殺で落ち込んでいた時に、彼を甦らせた楽曲が、この「襟裳岬」であったと。
実は、その頃の拓郎自身も、森氏と似たような話で窮地に立たされていたのだ。強姦致傷容疑で逮捕されたが、結局は冤罪であったという、例の「金沢事件」である。
同じようにマスコミから叩かれて苦しんでいた二人に、再び光明を当てたのが、この「襟裳岬」だったのだ。そんな歴史を知った上で聴くと、この楽曲はますます味わい深い。