その日は、いわゆるカップめんな、ランチ。
「マルちゃん やきそば弁当」のニューフェイス「ミートソース風」である。
スーパーでの実売価格は、税込95円だった。
「チキンエキス」が、「ソース」にも「オニオンスープ」にも使用されているのが、私の着目点。
やき弁伝統の「戻し湯で作るスープ」も、もちろん標準装備。
ノーマルやき弁では「中華スープ」だが、この製品のは「オニオンスープ」である点にも、着目したい。
別袋が多いので、職場やアウトドアで喰うには、やや煩雑かもしれないが。
自宅のランチで喰う分には、It didn't matter。
「かやく」を麺の上にあけ、お湯をそそぎ、
フタの上で「液体ソース」を温める。
3分間の待ち時間の間に。
コーヒーカップを用意し、そこに「特製カップスープ」の粉を投入。
所定の時間になったら、戻し湯をコーヒーカップに注ぎ、
液体ソースまぜまぜ&ふりかけしゃかしゃか。
まさに「弁当」なこの製品は、めでたく完成を見た。
この、青のり。
この製品を食した後にお出かけするなら、歯に青のりが付着していないかどうか、一応、気にした方がいいかもしれない。
そして、麺の質感に、驚いた。
ノーマルやき弁よりも、やや太目で、もっちりである。
(他社だが)U.F.O.の領域に近づいた、きまぐれ本格派だ。
液体ソースは、酸味と甘みのバランスに優れた、太陽の味のトマトソース🍅
私の瞳を輝かせ、咽頭と胃壁にシアワセ感を浸透させる。
慌てて食すると、ノドに詰まりがちになる麺を、流し込むヘルパーの役割を果たす、オニオンスープ。
これがまさに、「やき弁の宝」なのだ。
ただし、具材については、ノーマルやき弁よりも、やや貧弱に感じられた。
それは、ソースにコストを掛けたがゆえなのかもしれない。
ともあれ、全体的には、満足いくおうちランチでありました
好天に恵まれた、その日。
電線に「ヒヨドリ」さんが止まっていたのは、11時19分だった。
北海道の1月。
寒いせいか、心なしか、体を膨らませて、体温を保とうとしているように見受けられる。
高音で美しい、そのさえずり。
電線器具の上にあった、こんもりとした雪。
彼(もしくは彼女)は、そこにくちばしを突っ込むと・・・
なんと!
それを食べていたようだ。
水分補給の一環なのか。
それとも、デザート代わりなのか。
その真相は謎に満ちているが、雪を食べる鳥を見たのは、半世紀以上に及ぶ私の人生で、初めての経験である。
満足気に、「ヒィーヨ・ヒィーヨ」とさえずる、ヒヨドリさん。
この角度からみるその姿は、円谷プロの怪獣風である。
しかしながら。
その横顔は、純朴な高校球児のように、真摯だ。
12時43分。
水銀灯の上に佇んでいたのは「ハシブトガラス」氏。
15時32分。
地上に降りたスズメさんは、そこはかとなく眠そうな表情。
しかしながら。
あらためてじっくり見てみると、ブラウン基調の羽毛は、なかなか味わい深いグラデーションである。
個体数が多いだけに、通常スズメを見て美しいと感じることは、まず無いのだが。
小学生の時には気に留めていなかったが、同窓会で逢った時にその可憐さに気づいたあの娘のことを。
私は、ふと思い出したのでありました。