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イギリスの女性参政権獲得のための政治組織サフラジェットの物語となっている。最後のシーンは、ダービー競馬場におけるメンバーのひとりエミリー・デヴィソンの国王の所有馬アンバーへの飛び込みによる死とその葬儀である。ただし、物語はダービー競馬場での国王への直諫をねらった三人のサフラジスト(ただし、ひとりは夫に換金されて不参加)のひとりのモード・ワッツを中心に描かれる。モード・ワッツは実在の人物ではなく、脚本のためにサフラジェットに関わった複数の女性たちの経験や語りを踏まえて創作されたようだ。
モードは洗濯工場で生まれ働く洗濯女で同じ工場で働く夫と息子を持っている。彼女の母親も同じ工場で働き工場の床で暮らしているうちに、モードを妊娠し出産したので父親をしらないという。彼女自身を大臣のロイド・ジョージに対する公聴会で同じ洗濯工場で働くバイオレットの代理として証言をする。しかし、その証言は生かされず、イギリスは植民地自治政府が19世紀末にはすでに女性参政権が与えられているのもかかわらず、イギリス本国は相変わらずの状態にあった。そのような状況の中でモードは次第に過激な参政権獲得運動に関わっていく。
大英帝国では、1893年のニュージーランドを皮切りに女性参政権が認められていくが、アメリカのワイオミング州では1869年にまで遡るという。オーストラリアで1902年、イギリスで1918年、アメリカ・カナダは1920年と続く。ヨーロッパの大陸諸国では、北欧やバルト海沿岸諸国が1910年代、フランスは遅れて1945年、日本はもちろん、太平洋戦争後の1945年である。