South Is. Alps
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Coromandel
Coromandel, NZ
Square Kauri
Square Kauri, NZ
Lake Griffin
Lake Griffin


『進化の法則は北極のサメが知っていた(河出新書)(電子版)』

 自ら開発したバイオ・ロギング装置を使って、北極のニシオンデンザメ、南極のアデリーペンギン、グレートオーストラリア湾のネプチューン諸島のホオジロザメ、バイカル湖のバイカルアザラシの生態調査を行い、生物の代謝や体温のメカニズムについて進化論的に論じるのだが、読みやすく惹きつけられて読み通すことができた。

著者の開発したバイオ・ロギング装置は、海洋生物の体に取り付けられ、各種センサーやビデオカメラを一体にセットしたもので、タイマーで一定時間をすぎると装置が外れて浮上する。さらに、得たGPS情報を衛星に発信しインターネットでその位置情報を通知、誤差を補うために水面に出ると電波発信してアンテナを使い精度を上げた位置を確認して目視して回収するというスグレモノではある。かといって、野生生物の身体に取り付ける作業も重要で、著者は極北の地にでかけていくフィールド科学者でもある。

代謝のメカニズムについて、体温や身体のサイズ、恒温動物か変温動物か、また、中音動物かによっても異なるし、睡眠と代謝との関連もある。そうした理論的側面をわかり役説明していてエキサイティングだった。生態学について、ついつい、目の前の人間や動物の観察という研究法に目が行きがちだが、それを俯瞰的に眺めるという視点の発見がさらに興味深かった。

2019-05-02 13:54:13 | 読書 | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


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