この古いSONY製トランジスタラジオ TR-710の修理履歴です。それぞれをクリックしてください。
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雨などで家から出られないときは、もっぱらトランジスタラジオなどの修理を楽しんでいます。前回は大まかに調査したので、筺体の裏蓋を開けて故障の原因を少し詳細に調査しました。まず、バーアンテナのアンテナコイルがスルスルと左右に動きます。固定していたロウが溶けたようです。そして、一番びっくりしたのは周波数変換用だと思われますが、トランジスタが基板にじかに付けられていたことでした。一度修理したようです。指で触ってみると、なんと足が一本外れるではありませんか。これでは、ちょっとした振動で動作がおかしくなるわけです。
スルスル動くアンテナコイル 足が一本外れかかったトランジスタ
次に基板を眺めてみると、スピーカーの磁石部分に何かくっついています。どうもネジのようです。基板周辺を丁寧に見ると、スピーカーを筺体に固定するネジ部品が取れています。その外れたスピーカー止め用のネジ部品が磁石にくっついていたわけです。
右の丸部分から取れ、スピーカの磁石にくっついたネジ粗品
さらに基板を丹念に調査すると、基板の一部が完全に割れていました。これでは電子回路の特定部分か切断されていることになります。これほどの基板割れは、ラジオにとって相当な痛手だと思います。修理する箇所が沢山ありますので、一つずつ順番に直していく必要があります。
2cmほどの基板割れ、回路が切断されているのは確実
あと、バリコンを回す糸やプーリーに大きな故障はないようです。バリコンはチューニングつまみを回すとスムーズに回ります。トラッキング時などに使う半固定トリマーは問題ないようです。
問題がなかったバリコン周辺 見た目問題ないトリマー周辺
修理する箇所は、①バーアンテナコイル,②周波数変換用トランジスタ,③スピーカー止め,そして④基板の割れです。重要な箇所から直そうと思います。②>④>①>③の順で直そうと思います。トランジスタラジオは真空管ラジオに比べて細かいのでとても目が疲れます。のんびり直そうと思います。
このラジオ内に張られていた銘板、TR-710にBが付く?