このSONY製トランジスタラジオTR-731の修理履歴です。それぞれをクリックしてください。
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このトランジスタラジオの見た目に明らかに故障している個所を最初に修理することにしました。故障個所は破損した電界コンデンサです。このコンデンサは頭頂部が欠けているためおそらく容量が抜けていると思われます。この破損した電界コンデンサを見るとコンデンサの構造がよく分かります。
頭頂部が欠けている破損電解コンデンサ(丸の部分)
この破損したコンデンサを正常なコンデンサと交換することにしました。ストックしている電界コンデンサを探すと、色も形も値(100μF 6.3V)も同じものを探し出すことができました。同じメーカーのものかも知れません。試しにテスターを使って調べると、探し出した交換用のコンデンサは正常です。
破損した電界コンデンサ 色も形も値も同じ交換用電解コンデンサ
トランジスタラジオは、真空管ラジオと比べて修理がとても面倒です。その理由の一つは、プリント基板を使っているため回路基板の裏側の配線と表の部品の位置が分かりにくいことです。部品を交換中に、全く別の部品の足を外してしまうことが多々あります。この間違いを犯さないように何度も基板の裏表を確認します。
交換する電界コンデンサの基板の裏側(丸が位置)
電解コンデンサに限りませんが、最初に部品の足を外します。他の部品を痛めないように半田吸収器を使って目的の部品の足元の半田を取ります。そして、破損した部品を取り外します。
破損したコンデンサの足二つ コンデンサを取り外した後の穴二つ
破損したコンデンサを外すと、その跡に穴が二つ残ります。この二つに正常なコンデンサの足を挿入します。プラスとマイナスを間違えないようにします。そして、その足を半田付けします。これで、電界コンデンサの交換完了です。取り外した破損電界コンデンサをテスターで調べると容量が抜けておりわずかな抵抗がありました。その後、このラジオに電源を入れてみましたが、ザーザーと音がするだけでラジオ放送は聞こえません。まだまだ故障個所があるようです。
丸内は、交換後の電界コンデンサ