この日立製トランジスタラジオ TH-660の修理履歴です。それぞれをクリックしてください。
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前回このラジオの電池を受ける端子を磨きました。その結果、接触不良が治って電源がちゃんと入るようになりました。端子を磨いていて妙なことに気が付きました。電池を入れる半透明の筒は二つあるのですが、片一方の筒がずれてしまうのです。その結果、電池の端子とラジオ側の端子が微妙にずれてしまうのです。
電池を入れる筒の位置、下の筒がずれる
筒には電池に位置を決める突起があります。このため、筒がずれるとその突起の位置がずれて電池の位置がずれます。すると、電池の端子とラジオの端子がずれてしまい、ちょっとした振動で接触が悪くなります。筒の設計不良ではないかと思います。
ずれてしまった電池の筒、振動で接触不良に
私が思うに、ずれる側の筒の長さは5mm程度長くなくてもいけません。または、ずれても筒の突起部分がちゃんと収まるようにラジオ本体が設計されていなければなりません。販売当時は問題にならなくても、数十年使用するうちに接触不良が潜在化する構造です。あまり見たことがない電池挿入方法をとるラジオです。このような欠点が分かったのか、その後のラジオには採用されていない電池挿入方式です。
正常な電池の筒位置 筒がずれて端子位置ずれ