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「ふつう」と括弧で括る意味

2006年06月17日 | 読書
『学級経営力を高める 3・7・30の法則』(学事出版)を読んだ。

野中信行先生のブログを訪問し強く共感することがあったので購読したが、期待通りのいい教育書だった。

野中先生は、前書きにこう記している。

この一冊は、名人芸などとは無縁な「ふつう」の教師が、「ふつうのクラス」を成り立たせるための学級経営書であり、それ以上でもそれ以下でもない。

この言葉はある意味では謙遜である。
なぜなら「ふつうの教師」に、おそらく単行本などは出せない。
「それ以上でもそれ以下でもない」と言い切るほどの自信を「ふつうの教師」は持てない。

しかし、「『ふつう』の教師」というかぎ括弧の使い方に意味を持たせてみると
これは「当たり前のことを、当たり前にする」という捉え方ができる。

困難な教育現場に、一番求められる考え方のように思う。
4月当初の職員会議で強調したことでもあった。
そして、やはりこれが難しいことを痛切に感じる昨今でもある。

野中先生のこの本は、
周到に計画していくことの大切さを今更ながらに教えてくれる。
そのキーワードが「3・7・30」であり
その発展形は、読者が考えていくことではないかと思った。

いい本だった。
自分が何故進歩しないのかも指摘されたようだった。

「無駄なことに悩んでいる」から…。
若くもなく、担任でもなくなった自分なのでしょうがないか、
と、悩まないことにした。