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「100Mを10分」という発想

2006年06月25日 | 読書
カリスマ体育教師として名高い原田隆史氏の対談が雑誌に載っていた。
以前読んだ単行本にも刺激をうけたが、今回の女性コンサルタントとの対談は
語りかけの良さが出ていて、読みやすかった。
次の一言に注目した。

 練習の中身を見てもらうと
 同レベルの学校の10倍は密度が濃いと思いますよ。
 普通は「100Mを10本」と目標設定するところを
 「100Mを10分」と決める。
 10分間に何本走るかは、本人次第です。


それぞれの目標設定に応じて本人が決めていくシステムを作っている。
タイムマネジメントの話なのだが
これは明らかに教育現場のことであり、実践理論と言える。

「中学生・陸上競技練習」という設定での「100Mを10分」の発想は
例えば「小学生・漢字練習」という場でもありえるのではないか。
もちろん学年段階によって、本人による目標設定の有効性は考慮すべきだろうが
少なくても活動メニューの細分化を図ることで
10分という時間の濃密性そして効率性が上がるだろう。

書きながら、ふと思い浮かんだ一つの教材がある。
TOSSの作った「赤ねこ計算スキル」である。
時間は共通に限定し、目標になるコース設定を行う。
すぐれた指導には
「どの量を限定することが、全ての子に有効に働くか」がはっきり示されている。