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「総合」雑感メモ1

2010年07月01日 | 雑記帳
 久しぶりに「総合的な学習の時間」の授業研究会に参加した。研究授業を観るのも本当に久しぶりのような気がする。
 内容は「プレゼンソフトを使って、リーフレットをつくろう」というもの。地域の特産物をアピールするリーフレットをPCを使って作成しようということだ。

 授業の良し悪しということでなく、いくらか事前学習もしたので雑感メモとして残しておきたい。
 なにしろ「指導要領解説」などをじっくりとめくることなどなかなかしないものだから、ある意味いい機会になった。
 
 いわゆる「総合」は外国語が独立?したことで、なんだか後退しているような印象を持つが、実際のところどうなのだろう。
 華々しく創設された「総合」は、学力向上という大きな波にさらわれてしまったのか、それともどっこい力強くそそり立っているのか、どうにも判断がつかない。

 もちろん「解説」には力強い論理が書かれている。
 今回の改訂のキーワードを二つ挙げるとすれば「探究の過程」「協同的な学び」ということになるのではないだろうか。
 前者はある意味で、「体験活動重視の反省」から生まれたと言ってよい。後者は、今流行りの「他者とのかかわり」や「交流」といった点の重視だと思う。

 どれもよく練られた考え、言葉ではあると思うが、やはり乏しい時間数でどこから手をつけどんなふうに展開していくか考えたとき、絵に描いた餅になる心配、不安がでてくる。

 私自身が総合にいだいてるイメージは、競技スポーツにおける試合ではあるが、それが9回裏まで行われなくても、前後半90分やらなくても、3回程度のミニゲームを何度もやれればいいのではない…つまりミニ単元の連続で、探究の過程を繰り返していくことは出来ないだろうか、などと考えている。

 むろん「価値のある」「発展性のある」課題に取り組めることが理想だろう。
 しかし、総合の導入から十年が過ぎて、各学校における課題設定自体がもうすでに既成化している傾向を感じる。その中で斬新かつ継続できる課題を見つけることの困難さは高まっている。