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保険者の財政・事業運営をめぐる現状

2008-03-11 07:03:26 | 白書対策
今回の白書対策は、
平成19年度版厚生労働白書P57~58の「保険者の財政・事業運営をめぐる現状
と課題」です。

☆☆======================================================☆☆

3,500近くの保険者が分立する現状の下で、それぞれ被保険者数や年齢構成、所得に
格差があり、財政・事業運営に様々な課題を抱えていた。


(政管健保)
政管健保については、全国一律の保険料・保険運営となっており、地域の取組みで
医療費が低くなっても保険料に反映されない。このように、受益に応じた適切な負担
や、被保険者等の意見を反映した保険運営等、給付と負担のバランスを図るための
保険者としての機能を発揮しにくい状況となっている。一方で、健保組合に比べて
被保険者の所得水準が低いことから保険料収入も少ないのが現状であり、その点で
財政基盤が弱いといえる。また、高齢化の進行等に伴う老人保健拠出金等の増額が
財政に大きく影響しており、厳しい財政状況が続いている。


(健保組合)
健保組合については、一定以上の社員がいる企業が単独で、若しくは、同業種
の複数の企業が共同で設立し、企業単位を基本として運営されている。このため、
母体企業が衰退すれば健全な運営基盤が失われることとなる。
現に、近年、平均で見れば保険料率は低下傾向にあるものの、雇用の抑制・リス
トラ等により被保険者数が減少し、保険者規模が小さくなった組合や、標準報酬
の伸び悩みに伴う保険料収入の減少とともに、老人保健拠出金等の増加に伴い財政
が圧迫されている組合も見られる。


(市町村国保)
市町村国保においては、農業者や自営業者の他、退職後のサラリーマンや常用雇用
でない被用者が加入しており、高齢者・低所得者を多く抱える構造的問題が従来
より指摘されてきた。
近年の厳しい経済情勢を背景に、リストラ等により無職の被保険者が増加する一方、
被保険者の所得水準が低下し、収納率が低下するなど保険料収入が減少しており、
厳しい財政運営が迫られる状態が続いている。
また、被保険者が3,000人未満である保険者は、2004(平成16)年ではおよそ1,000
保険者だっったところ、平成の大合併により2006(平成18)年には3分の1までその
数を減少させている。
このような小規模保険者は、大規模な保険者と比較して、保険事故のリスク分散が
十分に図られず、突発的に医療費が増加した場合に事業運営の不安定化につながり
やすいといった問題がある。
さらに、1人当たりの保険料(2004年度数値)も、医療費の差も反映して、都道府県
単位で最低の5.5万円から最高の8.6万円まで約1.6倍の差があるなど、保険者により
大きく異なっている。


このような中、政管健保、健保組合、市町村国保のそれぞれについて、各保険者の
歴史的経緯や実績を尊重しながら、保険者の財政基盤の安定を図るとともに、保険者
としての機能を発揮しやすくするための再編・統合を推進する必要性が高まっていた。
その際、医療サービスがおおむね都道府県の中で提供されている実態があり、各都道
府県において医療計画も策定されていることを考慮し、都道府県単位を軸に考える
ことが課題となっていた。



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この記載の最後の部分に「都道府県単位を」という記載があります。
この点については、
平成20年10月から政府管掌健康保険の保険者は国と切り離した公法人である
全国健康保険協会となり、全国健康保険協会は都道府県ごとに支部を設置し、地域
の医療費を反映した保険料率を設定するなど、各都道府県単位の財政運営を基本と
する体系になることが決まっています。

全国健康保険協会に関することなどは、法律的には、今年の試験の範囲ではありま
せんが、一般常識という点では、出題される可能性がないとはいえないところです。

とはいえ、施行前ですから、出題されたとしても、細々としたことが出題される
ということはないでしょう。

社会保険の常識という範囲で知っておく程度で十分でしょうね。
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労働保険徴収法<労災>7-8-D

2008-03-11 07:00:36 | 今日の過去問
今日の過去問は「労働保険徴収法<労災>7-8-D」です。

【 問 題 】

労災保険の暫定任意適用事業の保険関係の消滅の申請は、保険関係が成立
した後2年を経過していなければ行うことができない。
                              
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【 解 説 】

「2年」ではなく、「1年」です。
保険関係が成立した後1年を経過していなければ、保険関係の消滅の申請を
することはできません。


 誤り。 
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