3月31日に、「令和元年賃金構造基本統計調査」の結果が公表されました。
この調査結果は、ときどき出題されます。
ということで、主な結果を紹介していきます。
☆☆====================================================☆☆
今回は、「賃金の推移」についてです。
賃金は、男女計307.7千円(年齢43.1歳、勤続12.4年)、男性338.0千円
(年齢43.8歳、勤続13.8年)、女性251.0千円(年齢41.8歳、勤続9.8年)
となっている。
賃金を前年と比べると、男女計では0.5%増加、男性では0.1%増加、女性では
1.4%増加となっており、男女計及び女性の賃金は過去最高となっている。
男女間賃金格差(男=100)は、74.3(前年73.3)で、1.0ポイントの縮小と
なっており、比較可能な昭和51年調査以降で過去最小となっている。
☆☆====================================================☆☆
賃金は、ここのところ増加傾向で推移していて、令和元年は男女計及び女性の
賃金が過去最高となっています。
この点は知っておきましょう。
それと、男女間賃金格差については、過去に出題があります。
【 25-3-D 】
一般労働者における男女の平均所定内給与額の差は、長期的に縮小傾向にあり、
特に、正社員・正職員の場合、2011年の男女の平均所定内給与額は、男性を
100としたとき、女性は80まで上昇した。
【 29-4-A 】
一般労働者(常用労働者のうち短時間労働者以外の者)における男女の所定内
給与額の格差は、長期的に見ると縮小傾向にある。男性一般労働者の給与水準を
100としたときの女性一般労働者の給与水準は、平成27年に80を超えるよう
になった。
この2問は「男女共同参画白書」からの出題ですが、論点は男女間賃金格差です。
そこで、「80まで上昇した」、「80を超えるようになった」とありますが、
それぞれ「73.3」、「72.2」でしたので、いずれも誤りです。
令和元年の調査結果としての出題であったとしても、「74.3」であって、
「80」には達していないので、誤りになります。
男女間賃金格差は、このように複数回出題されているので、
細かい数値をピンポイントで覚えるまでは必要ありませんが、
「80には達していない」ということと、
「格差が過去最小となった」ということは、知っておきましょう。