労働力人口比率(15歳以上人口に占める労働力人口の割合)は、2022年
平均で62.5%と、前年に比べ0.4ポイントの上昇(2年連続の上昇)と
なった。
男女別にみると、男性は71.4%と0.1ポイントの上昇、女性は54.2%と
0.7ポイントの上昇となった。
また、15~64歳の労働力人口比率は、2022年平均で80.6%と、前年に
比べ0.5ポイントの上昇となった。男女別にみると、男性は86.7%と前年
と同率、女性は74.3%と1.0ポイントの上昇となった。
なお、15~64歳の労働力人口比率を10歳階級別にみると、男性は55~
64歳が0.4ポイントの上昇、15~24歳が0.3 ポイントの低下などとなっ
た。女性は55~64歳が1.5ポイントの上昇、35~44歳が1.4ポイント
の上昇などとなった。
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労働力人口比率(労働力率)に関しては、「女性の労働力率」に関する出題
がよくあります。
【 H27-選択 】
我が国の就業・不就業の実態を調べた「就業構造基本調査(総務省)」を
みると、平成24年の男性の年齢別有業率は、すべての年齢階級で低下
した。同年の女性については、M宇カーブの底が平成19年に比べて
( E )。
【 H25-3-B 】
女性の年齢階級別労働力率は、その形状から、M字カーブと呼ばれている
が、有配偶者の労働力率が上昇してきたことが寄与して、M字のカーブが
以前に比べ浅くなっている。
【 H21-4-B 】
働く女性の実情では、平成20年の女性の労働力率を年齢階級別にみる
と、25~29歳(76.1%)と45~49歳(75.5%)を左右のピークとする
M字型カーブを描いているが、M字型の底は昭和54年に25~29歳から
30~34歳に移動して以来30~34歳となっていたが、比較可能な昭和
43年以降初めて35~39歳となった、とし、また、M字型の底の値は
前年に比べ上昇した、としている。
【 H12-3-B 】
我が国の女性労働力率を年齢階級別にみると、出産・育児期に低下し、
育児終了後に高まるという傾向がみられ、M字型カーブを描くといわ
れる。M字型カーブが示すピークとピークの間の年齢階級で最も労働力
率が低くなるのは1990年代では25~29歳階級である。
【 H11-5-B 】
女性の就業意欲の高まり、サービス産業化等を背景に女性の職場進出
が進んでおり、女性の労働力率は昭和50年の45.7%から平成9年は
50.4%に上昇しているが、年齢階級別にみると、出産・育児期に当たる
30~34歳層では、この間、労働力率は横ばいとなっている。
【 H10-記述 】
( A )は、( A )=就業者数+完全失業者数/15歳以上人口
によって計算されるが、我が国の女性の( A )を年齢階級別に
みると、出産・育児期の年齢層で低下した後再び上昇するという、
いわゆる( B )カーブを描いている。
【 H17-選択 】
1 我が国の女性の労働力率を縦軸にし、年齢階級を横軸にして描画
すると、あるローマ字の型に似ており、我が国の女性の労働力率は
( A )字型カーブを描くと言われている。平成16年の我が国
の女性の労働力率を、年齢階級別に描いてみると、25~29歳層と
( B )歳層が左右のピークとなり、30~34歳層がボトムとなっ
ている。
2 日本の女性の労働力率が特徴的なのは、アメリカ、フランス、
イタリア、ドイツ、スウェーデンの女性の年齢階級別の労働力率が
描くカーブが日本の男性のそれと同じような概ね( C )型の形状
となっているからである。また、( A )字型カーブのボトムの
位置を、長期的に時系列比較をしてみると、( D )に移動している。
答えは次のとおりです。
【 H27-選択 】
E:30~34歳から35~39歳に移行した
【 H25-3-B 】:正しい。
【 H21-4-B 】:正しい。
【 H12-3-B 】:誤り。
女性の年齢階級別労働力率のM字型カーブにおいて最も労働力率が
低くなる階級は、1990年代においては、30~34歳層でした。
【 H11-5-B 】:誤り。
30~34歳層の労働力率は、昭和50年の43.9%から平成9年には
56.2%と大きく上昇しています。
【 H10-記述 】
A:労働力率 B:M字型(又は「M字」)
【 H17-選択 】
A:M B:45~49
C:台形 B:上向き
すべて女性の年齢階級別労働力率に着目した出題で、M字型カーブ
に関連する問題です。
女性の労働力率については、結婚・出産期に当たる年代にいったん
低下し、育児が落ち着いた時期に再び上昇するという傾向があり、
それを線で描くと「M」に似た曲線となるため、M字型カーブと
言われています。
この女性の年齢階級別労働力率については、まず、「M字型カーブ」
という言葉を知っておくことが基本です。
その上で、どの年齢階層がM字の底になっているのかを押さえます。
この点については、平成20年労働力調査以降、M字型の底が35~39
歳層に移っています。この年齢階層が変わったタイミングで、すぐに
【 H21-4-B 】で出題されています。
【 H27-選択 】でも、この点を論点にしているといえます。
ただ、平成27年労働力調査では、M字型カーブの底が再び「30~34歳」
となりました。しかし、平成28年労働力調査では、また「35~39歳」
となっています。その後、平成29年から令和4年までの労働力調査でも
「35~39歳」となっているので、例えば、「平成20年労働力調査以降、
一貫してM字型カーブの底は35~39歳層となっている」というような
出題があれば誤りです。
ですので、この点は、注意しておきましょう。
それと、その底が浅くなってきているという点、これも知っておきま
しょう。