ペットボトルの茶と銀行の封筒とBB弾。森とまでは言いにくいけれど林にしては雑多な木々が生い茂る中の小道に落ちていた。正確に言うならペットボトルは道の脇の小川のへりに、銀行の封筒は道から一歩やぶに入った斜面に、BB弾は道と道から手の届く範囲にあった。
爽健美茶はなぜ捨て置かれたのだろう。キャップは開けてなかったようでもあり、開けたようでもあり、中身はいっぱいだけれど、においを嗅いだら少し異臭のようなそうでもないような感じ。こぼして空ペットボトルは帰り道の自動販売機横回収ボックスへ。
京都信用金庫は英語で書くと、THE KYOTO SHINKIN BANK なのだと知った。これはどういう数字だろう。金額には違いない。集金か。支払いではないだろう。売り上げか。通帳に入金された金額を書き写したような気がするけれど、どういう経過で、この封筒は捨てられたのか。うさんくさい事件の臭いもする。
BB弾を手にするのは久しぶりだ。銃のオモチャを持つ趣味はないし本物にもあまり興味がない。でも、戦闘ごっこが好きな大人がいるということは知っている。子供かもしれないけれど、鴨長明の庵跡がある山で戦闘ごっこをしたヤカラがいたということだ。自然に還る素材でできたBB弾もあるようだ。鳥が喰うといけないので、持ち帰って分別廃棄処分とした。人知れず良識ある大人を演じたことを、書いてしまっては底が浅い。