骨シンチグラフィー検査が終わってから、最終診断までに2時間半余りの時間があった。
過日のCTと本日の骨シンチグラフィーの結果が京大医学部のクラウドに乗り、画像解析のスペシャリストが所見を付け、担当医が最終判断をするという段取り。
昼食時間帯には、コンビニも食堂もざわついているだろうと思い、ベンチで過ごす。
建物群の間に使えない隙間があり、雨が降っているのに何を目的としているのか鴉が2羽で濡れそぼっていた。
不吉だとも何とも思わないけれど、結構あっち向いたりこっち向いたりで、2羽が同時に鴉らしい姿にポーズをするまで時間がかかった。
ようやく呼び出し受信機の指図もあり、診察室に入った。
先ずはCTの結果からの不審点を指摘して質問をされた。
肝臓のここにおかしな部分があって・・・これは憩室だと思うんですが・・と言われた。
毎年の健康診断での超音波画像診断で言われ続けていることなので、それを言うと、他には不審な部分は一切ないとのこと。
次は骨シンチの画像をパソコン上に出しながら、これも不審点がある様子。
我が人生を左右する分岐点なんである。
右胸を何か手術されましたか・・・と聞くんである。
あーそのことか・・・で、赤ん坊の頃にケガをして肋骨を一部分摘出し、そのあと骨が伸びて繋がっていると伝えた。
そうしたら、軽〜い調子で・・あーそれだったら何にも問題ありません、骨に転移はありません・・とのこと。
普通だったら、このレべルの癌の場合は骨シンチはやらない場合が多いのですが、京大の場合は必ずやるようにしています・・とも言うので、なぜ胸のケガ部分に薬が集まるのかと聞いたら、そういうものであり、決して癌の転移ではないと太鼓判。
そうして『どこにも転移のない限局性癌です』とはっきり断言された。
この期に及んで、『癌ではありませんでした』と言われるはずはなかったので、万歳!・・とでも最大限に喜ぶべきところではあったけれど、やはり大きくため息を一つという気分だった。