ちょっと家を明けたすきを狙ったみたいに、玄関障子の掛けがねにレジ袋がぶら下がっていた。
田舎育ちの私ですら見たことのない、5センチ近い巨大栗なので、落ち始めたうちの栗と比較してみた。
こうなると、『栗があるけど、要らない?』なんて、うちの栗をヒトに押し付けてきたことが恥ずかしくなる。
それにしても、メモが入ってあるわけでもなく、誰がくれたのかが分からない。
一番可能性がありそうで近いところと思い、お隣の奥さんに電話してみたら、はずれで「この辺りで栗の木のあるところと言えば・・」と考えてくれた。
お隣の栗の木の種類を知らなかったので聞いてみたのだけれど、前のお宅に栗の木はないし、農事の師のところは去年切り倒したはず。
もしかしたら、100m余り向こうの同級生かと思いついて電話をしてみた。
栗を置いていってくれたかと聞くのはマズイ気がしたので、「ちょっと出てたんだけど来てくれた?」と聞いてみると、「うっはっは」と笑うので当たりだなと分かった。
早生の丹波栗なのだそうで、「おらちなんが落ち始めた・・」と嬉しそう。
術後定期検査で近々私が京都に行って来るというのを伝え聞いたとのことで、「栗ご飯でもしてくんねかね」と言ってくれた。
うちの栗が浮いてしまうけれど、良い土産ができた。