一輪車、私にとってはサーカスでピエロが乗る一輪の自転車ではなく、農作物などを運んだりする運搬用一輪車。
その一輪車で畑や庭からでてきた小石を集めて運ぼうとしていたら、目に止まったのが、1センチにも満たない保護色の地味な虫。
微妙な色の背景は一輪車の塗装なのだが、はげちょろけの地肌が見えていたせいで、ぽいぽい入れていた石に潰されないですんだラッキーなやつ。
甲虫(コウチュウ)は翅を広げるまでに時間が掛かるのが多いけれど、体の細長いカミキリムシの仲間は特に鈍重だ。
こいつは飛ぼうという気はおろか動くのも嫌々みたいで、そうなると哀れも感じて撮った後につまんで草の中にぽい。
翅の後方にある紋が、ネット図鑑の見本より小さくてはっきりしないけれど、背にある逆ハの字模様が一致しているので、アトモンサビカミキリに決まり。
カミキリムシはなぜ天牛と書くのかだろう、知らなければ読むことはできないだろう。
天牛書店という有名な古本屋があるけれど、カミキリムシショテンと呼んではいないはずで、本当の意味も読み方も知る人は少ないのではないか。
後紋錆天牛と書いてあったら、アトモンサビテンギュウと読むべきなのだろうか。
長い触角を牛の角に見立てた中国由来の名だそうだけれど、中国では牛と言えば角の長い水牛なのか・・な。