和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

中央、中枢に近い会議ほど。

2012-05-08 | 短文紹介
隈研吾対談集「つなぐ建築」(岩波書店)を、新聞の書評で知りまして、とりよせました。一回ごと別な方との雑誌の連載対談で、その連載途中に東日本大震災があったのだそうです。そのあたりの対談を、まずは読み始めました。

読んだのは伊東豊雄氏との対談でした。
そこで、
伊東】  ・・・・線引きが公表された時点では、もう変更がきかない段階であることがほとんどです。住民説明会の場で初めて、自分の家に道路が引かれていることを知る可能性だっておおいにある。・・・
隈】 愛知万博の会場設計にかかわったときに、日本の行政システムの現実を思い知って、ただただ疲れました。あるのは会場計画委員会の座長というポジションだけで、計画への実質的な関与は一切許されないにもかかわらず、マスコミからはあたかも僕が絵を描いたかのように思われる。今度の復興計画でも、中央、中枢に近い会議ほどそうした性格が強くなって、そこからは何も期待できない。復興構想会議のメンバーが発表された翌日、僕と磯崎さんは偶然、上海空港の待合室にいた。磯崎さんは、新聞を見るなり『ここに入ったやつは、皆犠牲者だな』と言っていました。磯崎さんは70年代大坂万博で痛い目にあったからわかるんです。行政システムの内側に取り込まれずに、絵を描いていく道を探るしかない。こういうとき、どちらかと言えばおっちょこちょいというのか、少し危なっかしいくらいの人たちが、おもしろいことを考え始めるものです。たとえば・・・(p130~131)

うん。まだ読んでいないのですが、
とりあえず気になった箇所でした。
コメント
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