和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

ラッキー。

2012-05-12 | 前書・後書。
鎌田浩毅著「次に来る自然災害」(PHP新書)の
「おわりに」は
「『3・11』は日本人をすっかり変えようとしています。東日本大震災は、わが国にとって戦後最大の試練と言われています。」とはじまっておりました。
ひきつづき、引用。
「地球科学的に見ると、戦後の復興は、じつは地震が少ない時期に重なるという幸運に恵まれていたのです。こうした恵まれた時代が終わりを告げたのが、1995年に神戸を中心に起こった阪神・淡路大震災でした。くりかえしますが、日本の復興期と高度経済成長期に大きな地震がなかったのは、ラッキー以外の何物でもないのです。・・・・『3・11』も日本とアジアを根本から変えると思われます。これからどうやって生き延びていくかを考えなおすきっかけを東日本大震災という大きな犠牲とともに、日本人は与えられたのです。」

本文はたいへんに読みやすい一冊となっております。
ところで、「おわりに」をもう少し引用してみます。

「9世紀の日本では、869年に東北沖で東日本大震災と同規模の貞観地震が起こり、その18年後の887年に東海、東南海、南海の三連動地震である仁和(にんな)地震が発生しています。」

「じつは9世紀には、あの富士山も大噴火を起こしています。864年に富士山の北西山麓で、大規模な割れ目噴火が起きました。貞観噴火と呼ばれる事件です。このときには長さ6キロメートルにわたる長大な割れ目ができ、その上に火口がたくさん生じました。ここから大量の溶岩が流出し、『富士の樹海』として有名な青木ヶ原樹海をつくったのです。」

そうなんだ。
東北沖の貞観地震のまえに、
富士山では大規模な割れ目噴火が起きていたのですね。

そういえば、
文春新書の徳岡孝夫著「完本 紳士と淑女」(p56)に、こうあったなあ。



「 紳士淑女諸君!
これが最後になるかもしれません。
なにしろ気象評論家・相楽正俊サンのおっしゃることには
『9月10日から15日まで』の間に富士山は大噴火、
東京はマグニチュード8だそうですから。
 覚悟はいいですか?
 いいとも!      」(1983年「諸君!」10月号)


ひきつづきの「覚悟」には、
鎌田浩毅著「次に来る自然災害」がおすすめです。
コメント
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