和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

BGM

2012-06-12 | 短文紹介
「私にとっておきのBGMはグレン・グールド演奏の『ゴールドベルク変奏曲』です。これはゴールドベルクというバッハの弟子が、不眠症に悩むロシアの伯爵のためによく演奏していたといわれるバッハの曲。つまり入眠のための曲ですが、私の場合はこれが意外とよくて、集中して書くことに取り組むことができます。
みなさんも、自分にとっておきの音楽を見つけておくといいかもしれません。」(p111~112)

これは、藤原智美著「文は一行目から書かなくていい」(プレジデント社)で、であった言葉。うん。これが入眠のための曲だったとは知りませんでした。ここ何日か、グレン・グールドの『ゴールドベルク変奏曲』を聞いています(笑)。


板坂元「発想の智恵 表現の智恵」(PHP研究所)には
こんな箇所がありました。


「うつ病にかかった人には
 バッハの『ブランデンブルグ協奏曲』、
 バルトークの『ハンガリア民謡』、
 ハイドンの『天地創造』、
 ブラームスの『大学祝典序曲』
 などを聴かせるとよい。

これは臨床心理学者ハーマンの報告である。これらを聴かせれば、四日くらいでウツから離脱しはじめて、一週間後には正常に戻ったという。日本人の音楽体験では、この処方がそのまま適合することはないと思うが、音楽と脳は、私たちが思っている以上に密接な関係があるのだ。・・・・さかのぼればプラトンの『国家』まで、音楽と人間精神との関係は決して浅くない。儒教でも礼楽といって、音楽を重視している。ただし、これは後世の儒学者には忠実に守られなかったが、音楽を上位に置いたことは正しいだろう。だが、それほど大上段に構えなくとも、こういった音楽が頭の働きに大いに効果があることは確かだ。ただし、これは個人差があるようで、私自身ベートーベンの交響曲やシューベルト、ブラームスなどは聴いているうちにメロディーに注意力を奪われて仕事ができなくなってしまう。その点、バロック音楽のほうが、バックグランド・ミュージックとしては好都合だ。」(p174~175)

うん。とりあえず私は、藤原智美氏の「私にとっておきのBGM」。グレン・グールドの「ゴールドベルク変奏曲」を聴きながら、このブログを書きこむのでした(笑)。
コメント
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