和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

くにのあとさき。

2012-11-06 | 短文紹介
本も読む気がしないので、
古新聞の整理をしはじめる。

2010年9月11日産経新聞一面左上に
湯浅博氏が「くにのあとさき」という連載。
その文の最後の方に、こうありました。

「南シナ海でみる中国の島嶼(とうしょ)ぶんどりにも一定のパターンがあった。1992年の領海法で勝手に線を引くと、まず海洋調査を開始し、次に漁船を装った海上民兵が登場する。その後に控えているのが、国家海洋局の武装艦船であり、やがて海軍の艦船が登場する。」

えっ。南シナ海のよそ事として、読み過ごしていた文が、2012年の現在は、そのパターンの切実感がふかまります。

ちなみに、この湯浅氏の文のはじまりは民主党について語りはじめられておりました。
その途中は

「・・・国会議員の最大関心事は、いかに失職しないで済むかであり、『1に雇用、2に雇用』の選挙スローガンでさえ、彼ら自身の問題かと疑う。国難に際して、どう指導力を発揮するかは二の次になる。〈新世界〉の政治家たちは官僚を悪役に仕立て、能力も怪しいのに『政治主導』を豪語する。その危うさは、尖閣諸島の周辺で領海侵犯した中国漁船の処理への決断不足にも表れていた。・・・」

雑誌「正論」12月号を昨日買ってきました。
最初の論文は中西輝政氏です。
そのはじまりを引用。

「沖縄・尖閣諸島をめぐり、日本と中国は、いよいよ厳しい緊張関係に陥った。これはおそらく、今後、何十年にもわたって続くであろう『日中冷戦の時代』の始まりである。今、その門口に立つ我々は、つねに何十年、時には何世代もの将来を見据えて国家的戦略を立てる中国を相手に、日本も長期にわたって対峙する覚悟と戦略をもたなければならないと胸に刻むべき時である。・・・」
コメント
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