長谷川家の三姉妹。マー姉ちゃん長女の長谷川まり子さん。
「サザエさん うちあけ話」の最初の方に登場する箇所は、
福岡出身アズマ マナブさんとの交際が描かれております。
『足しげくかよってきては、姉をそとにつれ出していました。
出るのはいいが彼女、食べものに目がなく、
決してえんりょも、しないタチ。
彼はしだいに
「ウチ(長谷川家)でいっしょに話しましょうや」と、
すわりこんで、うごこうとしません。
サイフも、底をついたとみえます。・・・』
『さて、先方の親も上京して、婚約のはこびと、なりましたが、
まもなく応召。久留米の連隊。そして中支からラブレターが
とどきます。といっても、軍りつきびしいから、
内容は、暑中見まいと、さしてかわりません。
「早く、へんじをあげなさい」と律儀な母は、
うるさく姉をせっつきます。
ところが、無類のフデぶしょうで、ため息と共に、
やたらと びんせんのかき損じの山をきずくだけで
一日のばしです。
ついに見かねて、ヒットラー(母親)が代返を決行。
アズマと母との間に、ラブレターが、せわしく往復し、
やがて彼は、ヒシと母のレターの束をむねにビルマに
発って行くこととなります。
小隊長として出陣が決まりますと、姉はモンペ姿で、
彼のウチに、とんでゆきました。・・・
わずか一週間の花よめでした。・・・・・ 」
はい。絵と文字とで、読者としては、何気に読むすすみます。
そういえばサザエさんの四コママンガに、こんなのがあった。
①夜コタツで晩酌をしておそい夕食をとる浪平。
舟さんが座るわきには電気釜?
襖ごしには、寝ている子供たち
舟 『 コドモにあえないときはチョット
てがみでもかいてやってくださいナ 』
浪平『 ウン 』
② フトンに起きて座っているカツオ
そばによってくるワカメ。
ふたりして、てがみをうれしそうに読んでいる。
ふたり『 おとうさんからだ!! 』
フトンのわきには、舟さんがすわっている。
③朝ご飯を、お膳でたべている。カツオとワカメ。
カツオは通学カバンを背中にしょいながら。
舟さんが白のカッポウ着で立っている。
舟『 コドモたちからも ごへんじだしたら? 』
二人『 ウン 』
④ 文机で、便箋にむかう、お舟さん。
付近には丸めた便箋がアチコチに。
舟『 みんな、あたしに代筆させるんだョ 』
吹き出しのなかの「みんな」には
浪平・カツオ・ワカメの顔が描かれている。
そばに立って、あきれた顔をしているサザエさん。
(p118 長谷川町子全集33「よりぬきサザエさん」 )
はい。この四コマの配役を
長谷川家で割りふるならば、
舟さんは、お母さん。
カツオは、長谷川まり子。
ワカメは、長谷川洋子。
サザエは、長谷川町子。
という組み合わせが、どうも
ピッタリとはまる気がします。