司馬遼太郎著『街道をゆく』の「モンゴル紀行」と「南蛮のみち」を
古本で注文してあったのが届く。
はい。『街道をゆく』は古本で、本のサイズが選べるのがうれしい。
単行本と文庫本と文庫本のワイド版とがあり。私はワイド版を選ぶ
( なんだか、岩波文庫のワイド版が思い浮かぶのでした )。
うん。買うとほっとして読まないことがある私です。
とりあえず「南蛮のみち🈩」をパラリとひらく。
パリからはじまっているようです。
「 彼女が案内してくれた小ぶりなレストランは、
ホテルから徒歩で十数分の街角にあった。・・・
私はむかしから食事量がすくない。
それに未経験の食べものへの冒険心にとぼしいために、
同席者に快感をあたえることができない。
せっかくパリにきてステーキでもないのだが、
ともかくもその小ぶりなのを注文した。
この短(たん)を、須田画伯がつねにうずめてくれた。
この夜も時差や旅の疲れというものは画伯の食欲には無縁らしく、
おどろくばかりの多い量の食物を、みなが食前酒を飲みきらないうち
たいらげてしまった。
もっとも自己についての認識は詩的で、
極端に食が細いと信じておられ、
そうでもないですよ、といったりすると、
犬が噛みつくような勢いで否定される。・・・ 」(p12)
はい。須田画伯がゆく。
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