和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

文庫版とワイド版

2023-06-22 | 前書・後書。
司馬遼太郎著『街道をゆく』の「モンゴル紀行」と「南蛮のみち」を
古本で注文してあったのが届く。

はい。『街道をゆく』は古本で、本のサイズが選べるのがうれしい。
単行本と文庫本と文庫本のワイド版とがあり。私はワイド版を選ぶ
( なんだか、岩波文庫のワイド版が思い浮かぶのでした )。

うん。買うとほっとして読まないことがある私です。
とりあえず「南蛮のみち🈩」をパラリとひらく。
パリからはじまっているようです。

「 彼女が案内してくれた小ぶりなレストランは、
  ホテルから徒歩で十数分の街角にあった。・・・

  私はむかしから食事量がすくない。
  それに未経験の食べものへの冒険心にとぼしいために、
  同席者に快感をあたえることができない。

  せっかくパリにきてステーキでもないのだが、
  ともかくもその小ぶりなのを注文した。

  この短(たん)を、須田画伯がつねにうずめてくれた。
  この夜も時差や旅の疲れというものは画伯の食欲には無縁らしく、
  おどろくばかりの多い量の食物を、みなが食前酒を飲みきらないうち
  たいらげてしまった。

  もっとも自己についての認識は詩的で、
  極端に食が細いと信じておられ、
  そうでもないですよ、といったりすると、
  犬が噛みつくような勢いで否定される。・・・  」(p12)

はい。須田画伯がゆく。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« タケノコ飯・おでん・まんじ... | トップ | これ、やめないでおきましょう。 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

前書・後書。」カテゴリの最新記事