和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

そうは言うけれどね。

2012-06-26 | 前書・後書。
新刊と古本と、
注文した本が届く。

まずは、古本

まこと書房(福岡県春日市)
岩阪恵子著「木山さん、捷平さん」(新潮社)
古本900円+送料290円=1190円なり

あとがきは
こうはじまっておりました。


「もともと私は生きることに積極的な人間ではありません。後込みし、隙あらば生の前線から逃げ出そうとする臆病な人間です。人生の苦労というほどの苦労もしないうちから生きることに悲観的・懐疑的で、かといってそれをきちんと自分の思考の筋道とすることもなく、ただやたらと溜息をついたり嘆いたりするだけでした。そういう具合でしたから、人間という生きものにはあまり馴染めませんでした。今でも苦手です。
ところが、『そうは言うけれどね、人間てやつも捨てたもんじゃないよ。あれでなかなか面白いところもあるんだよ』と語りかけてくれたのが、木山捷平さんでした。正確には、木山さんの詩でした。たしかにその詩は小さな燠火のようにぽっと暖かく、私はそこに手をかざすように私の心をかざしてみたのでした。それが出発点でした。・・・」


ちなみに、この本のはじまりは
こうでした。


「『思想なんてものがいちばん駄目でしたね』と、戦前、戦中、戦後を生きてきた木山捷平はぼそっと呟く。」


う~ん。読み始めると、なんだか滅入ってくる感じがあります。
まずは、木山捷平の詩から読み始めればいいのだと、
パラパラめくりながら、わたしは思うのでした。

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