毎年恒例のようになっているシャクナゲの季節の瑞牆山・小川山界隈だが、今年もその季節がやって来た。ピンク色の美しいアズマシャクナゲもお目当てのひとつだが、そのほかにクリンソウ、カモメラン、そして瑞牆山ではなかなかお目にかかれないクモイコザクラを見るのが今回の目的だ。前日に引き続いてsanaeさんご夫婦、みちほさんご夫婦、そしてヨッシ-隊メンバー2人を加えて計7人で瑞牆山を目指す。
8時に瑞牆山荘のところの駐車場に到着すると、もう駐車場は満杯で一台も止めるスペースが無い。大型バスも駐車している混雑様で、止む無く道端に3台縦列して車を停める。8時20分出発、まずはクリンソウの群落に行く。例年ならばシャクナゲの咲く頃には見ごろを迎えているクリンソウなのだが、今年は雪解け水が冷たいのか、ようやく葉が出てきたところで、まだ花芽は出ていなかった。
クリンソウ群落はまだ葉っぱだけ。
新緑がすがすがしい瑞牆山低部の森
次にカモメラン生息地に行く。2ケ所のうちの最初の場所はほとんど知っている人がおらず、見に来ている人に会ったことが無い。森に入って抜き足差し足、花が咲かず葉っぱだけのものもあるので、足元に十分注意しながら探すと、新鮮な2株をまず発見。さらに周辺を探すと、10株近い花を見つけることができた。そのほかに葉だけのものがだいぶ見つかり、これからまだ咲きそうだ。ここで30分ほど撮影会を行い、さらにもう1ヶ所の生息地に行く。こちらはまだ時期が早く、蕾の株数株を見つけるに留まったが、葉はたくさん確認できた。広範囲に探せば他にもあるのだろうが、踏み荒らすのは避けて登山道に戻る。今回のゲストは花好きな人たちばかりで、花の保護にも理解を示してくれる人たちなので、花に配慮しつつ足元に気をつけながら散策した(つもりだ)。
可憐に咲くカモメラン
カモメラン2株
富士見平の小屋に到着したのは10時半を過ぎてしまう。2時間以上もかかったことになるが、その半分は花の観察と撮影に費やしている。普通の登山に来た人たちならば、このペースにはうんざりしてしまうだろうが、今回のメンバーはそうではなく、目的は山頂では無く花を楽しむことで一致している。私が単独登山で花を探しながら歩くのが今回とほぼ同じペースだが、それにつきあってくれる人はほとんどいない。しかし、今回は全く違和感無く、焦ることも無く、存分に撮影しながら歩けることが本当に楽しい。ヨッシ-隊の若手2人は登りたいタイプの人たちなので、先に山頂に行ってもらうことにして、ゲストと私の5人はゆっくり花探ししながら登る。天鳥川のところで既に時間は11時半となり、ここで昼食にする。
天鳥川下降点付近のアズマシャクナゲ。もうすぐ満開。
アズマシャクナゲと雲巻く瑞牆山
達磨岩付近のシャクナゲ
花と山の話題もさることながら、髪の毛が薄くなった男3人はそちらの話題でボケまくる。道端に咲いていたボケの花を撮影していると、「ボケたハゲがボケを撮っている」とか、「頭の上に後光が射している」とか、「上から撮ると反射するから下から撮ってくれ」とか、そちらの話題で盛り上がり、大笑いしながら道を進む。天鳥川から先が急登りとなるが、中腹辺りまでシャクナゲの花が咲いていたが上部はまだ咲いていなかった。オオヤスリ岩の根元付近はコイワカガミの群落があるが、こちらはまだ蕾で、咲いているものはほんの数輪しか無かった。例年よりも2週間近く遅れているようだ。
中腹のコヨウラクツツジとシャクナゲ
コイワカガミはまだ蕾。数日で咲きそうだ。
コイワカガミと見上げるオオヤスリ岩
登山道を左右に逸れながらあの花を探すが、葉だけは見つけられるものの花が見つからない。すると、先行していたsanaeさんが登山道脇に咲いているのを見つけてくれた。瑞牆山では数が少なく、なかなか間近ではお目にかかれないクモイコザクラだ。以前に見つけた場所は土砂が流れて花が無くなってしまっており、間近で見るのは3年ぶりになるだろう。なつかしい親友に出会ったような気分だ。
瑞牆山のクモイコザクラ
山頂直下で先行した2人と合流する。1時間ほど待ったらしく、山頂に登らないで下山したのではないかと心配していたらしい。そしてまた裏道を通って瑞牆山山頂へ行く。山頂到着は午後2時20分、6時間かけて登ったことになる。お昼時間を等に過ぎ、山頂はだいぶ空いて来ていた。全員で記念撮影し、一段下の岩峰脇にあるテラス状のところで休憩する。
山頂直下、蕾のアズマシャクナゲと隣の岩峰。茶色いテラス状になったところで休憩した。
見下げるオオヤスリ岩
ひとまず山頂到着。といっても山頂はおまけで、それよりも花の収穫が大きかった。
山頂の林の中に咲いていたタケシマラン
午後3時15分、下山開始。相変わらずのボケとハゲの話題で大笑いしながら楽しく下山する。富士見平で休憩し、小屋のご主人に挨拶し、私の写真を今度持ってくることを約束した。近々、金峰山五丈岩と甲府盆地の夜景(平成23年山梨山岳連盟カレンダーに採用された作品)と八丁平のアズマシャクナゲの森の写真を富士見小屋に届けたいと思っている。
瑞牆山のアズマシャクナゲ。下山時のほうが花が開いて綺麗に見えた。
林道を歩いて途中の瑞牆山展望台に立ち寄り、瑞牆山をバックに記念撮影する。皆さん満足気な顔だった。一時はヘッドライト点灯して下山になるかと思ったが、まだ明るい6時過ぎに瑞牆山荘到着した。
瑞牆山をバックに記念撮影(瑞牆山林道脇の展望台にて)
存分に楽しませていただきました、瑞牆山。来年もたくさん花が咲きますように。
遠路お越しいただきましたsanaeさん、みちほさん、2日間おつきあいいただき、ありがとうございました。自分のペースで歩き、心行くまで撮影を楽しめる数少ないメンバーだと思います。次の機会を楽しみにしております。
8時に瑞牆山荘のところの駐車場に到着すると、もう駐車場は満杯で一台も止めるスペースが無い。大型バスも駐車している混雑様で、止む無く道端に3台縦列して車を停める。8時20分出発、まずはクリンソウの群落に行く。例年ならばシャクナゲの咲く頃には見ごろを迎えているクリンソウなのだが、今年は雪解け水が冷たいのか、ようやく葉が出てきたところで、まだ花芽は出ていなかった。
クリンソウ群落はまだ葉っぱだけ。
新緑がすがすがしい瑞牆山低部の森
次にカモメラン生息地に行く。2ケ所のうちの最初の場所はほとんど知っている人がおらず、見に来ている人に会ったことが無い。森に入って抜き足差し足、花が咲かず葉っぱだけのものもあるので、足元に十分注意しながら探すと、新鮮な2株をまず発見。さらに周辺を探すと、10株近い花を見つけることができた。そのほかに葉だけのものがだいぶ見つかり、これからまだ咲きそうだ。ここで30分ほど撮影会を行い、さらにもう1ヶ所の生息地に行く。こちらはまだ時期が早く、蕾の株数株を見つけるに留まったが、葉はたくさん確認できた。広範囲に探せば他にもあるのだろうが、踏み荒らすのは避けて登山道に戻る。今回のゲストは花好きな人たちばかりで、花の保護にも理解を示してくれる人たちなので、花に配慮しつつ足元に気をつけながら散策した(つもりだ)。
可憐に咲くカモメラン
カモメラン2株
富士見平の小屋に到着したのは10時半を過ぎてしまう。2時間以上もかかったことになるが、その半分は花の観察と撮影に費やしている。普通の登山に来た人たちならば、このペースにはうんざりしてしまうだろうが、今回のメンバーはそうではなく、目的は山頂では無く花を楽しむことで一致している。私が単独登山で花を探しながら歩くのが今回とほぼ同じペースだが、それにつきあってくれる人はほとんどいない。しかし、今回は全く違和感無く、焦ることも無く、存分に撮影しながら歩けることが本当に楽しい。ヨッシ-隊の若手2人は登りたいタイプの人たちなので、先に山頂に行ってもらうことにして、ゲストと私の5人はゆっくり花探ししながら登る。天鳥川のところで既に時間は11時半となり、ここで昼食にする。
天鳥川下降点付近のアズマシャクナゲ。もうすぐ満開。
アズマシャクナゲと雲巻く瑞牆山
達磨岩付近のシャクナゲ
花と山の話題もさることながら、髪の毛が薄くなった男3人はそちらの話題でボケまくる。道端に咲いていたボケの花を撮影していると、「ボケたハゲがボケを撮っている」とか、「頭の上に後光が射している」とか、「上から撮ると反射するから下から撮ってくれ」とか、そちらの話題で盛り上がり、大笑いしながら道を進む。天鳥川から先が急登りとなるが、中腹辺りまでシャクナゲの花が咲いていたが上部はまだ咲いていなかった。オオヤスリ岩の根元付近はコイワカガミの群落があるが、こちらはまだ蕾で、咲いているものはほんの数輪しか無かった。例年よりも2週間近く遅れているようだ。
中腹のコヨウラクツツジとシャクナゲ
コイワカガミはまだ蕾。数日で咲きそうだ。
コイワカガミと見上げるオオヤスリ岩
登山道を左右に逸れながらあの花を探すが、葉だけは見つけられるものの花が見つからない。すると、先行していたsanaeさんが登山道脇に咲いているのを見つけてくれた。瑞牆山では数が少なく、なかなか間近ではお目にかかれないクモイコザクラだ。以前に見つけた場所は土砂が流れて花が無くなってしまっており、間近で見るのは3年ぶりになるだろう。なつかしい親友に出会ったような気分だ。
瑞牆山のクモイコザクラ
山頂直下で先行した2人と合流する。1時間ほど待ったらしく、山頂に登らないで下山したのではないかと心配していたらしい。そしてまた裏道を通って瑞牆山山頂へ行く。山頂到着は午後2時20分、6時間かけて登ったことになる。お昼時間を等に過ぎ、山頂はだいぶ空いて来ていた。全員で記念撮影し、一段下の岩峰脇にあるテラス状のところで休憩する。
山頂直下、蕾のアズマシャクナゲと隣の岩峰。茶色いテラス状になったところで休憩した。
見下げるオオヤスリ岩
ひとまず山頂到着。といっても山頂はおまけで、それよりも花の収穫が大きかった。
山頂の林の中に咲いていたタケシマラン
午後3時15分、下山開始。相変わらずのボケとハゲの話題で大笑いしながら楽しく下山する。富士見平で休憩し、小屋のご主人に挨拶し、私の写真を今度持ってくることを約束した。近々、金峰山五丈岩と甲府盆地の夜景(平成23年山梨山岳連盟カレンダーに採用された作品)と八丁平のアズマシャクナゲの森の写真を富士見小屋に届けたいと思っている。
瑞牆山のアズマシャクナゲ。下山時のほうが花が開いて綺麗に見えた。
林道を歩いて途中の瑞牆山展望台に立ち寄り、瑞牆山をバックに記念撮影する。皆さん満足気な顔だった。一時はヘッドライト点灯して下山になるかと思ったが、まだ明るい6時過ぎに瑞牆山荘到着した。
瑞牆山をバックに記念撮影(瑞牆山林道脇の展望台にて)
存分に楽しませていただきました、瑞牆山。来年もたくさん花が咲きますように。
遠路お越しいただきましたsanaeさん、みちほさん、2日間おつきあいいただき、ありがとうございました。自分のペースで歩き、心行くまで撮影を楽しめる数少ないメンバーだと思います。次の機会を楽しみにしております。