平成20年秋の槍ヶ岳以来となる長期休暇(なんと、数年分まとめて2週間の休み!)をいただき、植田さんと2人で北海道遠征に出かける。5日の新潟港発のフェリーに乗り、6日朝、小樽に到着、そのまま最初の目的地、伏見岳の登山口(帯広から車で1時間弱のところ)に向かう。到着したのは朝8時半、既に10数台の車が駐車しており、いずれも道内のナンバーばかり。おそらくは伏見岳ピストンの登山客が多いのだろう。登山口や周辺の様子をみながら準備していると、隣に湘南ナンバーの車が到着し、準備を始める。見れば我らと同じくデカザックの大荷物だ。予想通り、目的地は我らと同じく幌尻岳だ。ルートについてもかなり詳しく、ネット等でかなり詳細に調べ尽くしている。頼もしい同行者が現れたが、私の足が遅いのでおそらくは付いて行けないだろう。予定では3泊、ないし4泊のテント山行だが、悪天候で停滞する可能性もあるので20食分の食料をザックに詰め込み、守り刀の三脚はとても担げそうに無いので軽いほうの三脚を積んで行くことにした。それでも、ザックだけで20kgは軽く超える重量、さらに腹のポーチに交換レンズをいれ、肩からはカメラをぶら下げるという重装備にならざるを得ない。おそらくは足が攣って動けなくなった笊ヶ岳以来(あるいはそれ以上)の重量となる。果たしてどこまで行けるのか??朝9時に伏見岳登山口から出発する。
最初は幅の広い緩やかな登山道だが、少し行くと急登が始まる。5合目近くまで登ったところでデカザックを持った若者の集団が休憩しており、アイゼンは不要ということだったのでその先の倒木の下に軽アイゼンをデポして行くことにした。さらに、テント場の脇で水は十分に取れるという話だったのでこれを当てにして水を飲みまくる。湘南ナンバーの2人組はこの話を聞いて水を2リットルほどここで捨てたと言っていた。後にわかったことだが、この若者グループが行ったのはピパイロ岳までで、幌尻岳では無いことを2人組から聞いて知った。

伏見岳登山口の駐車場。道内ナンバーの車ばかり。

咲き残っていたミヤマスミレ

咲き始めたハクサンシャクナゲ

登山道脇に咲くシラネアオイに元気をもらうが、いかんせん荷物が重過ぎる。腹ばいになって撮影すると起き上がるのが容易ではない。

白花のシラネアオイ
5合目で一旦道は平らになるのだが、その先はまた見上げるような急登が延々と続く。足の速い植田さんには先に行ってもらい、伏見岳とピパイロ岳のコルにあるテント場で先に水を汲んでおいてもらうことにした。足が遅いうえにザックの重みと中年腹の重みで100kgを超える重量のある私は、明日以降の体力温存のために30分おきに休憩を交えつつ、5時間以上もかかって午後2時過ぎ、ようやく伏見岳に到着した。

まだまだ続く伏見岳の急登

チシマヒョウタンボク

9合目。ようやく傾斜が緩くなる。

イソツツジ。この先の稜線にたくさん咲く。

伏見岳山頂。看板の向こうに見えるのがピパイロ岳。幌尻岳はいちばん左、まだ遥か彼方。

山頂に咲いていたイワブクロ

伏見岳からピパイロ岳コルへの急下り。
伏見岳で軽食をとって休憩後、ピパイロ岳のコルにあるテント場に向かう。伏見岳から2時間ほどの行程だが、これが想定外に長く苦労した。急下りに続いてコブがいくつかあり、しかも行く手を阻むハイマツの藪が随所に出現する。途中に雪渓が残り、その周辺に黄色い花が咲いていた。近付いてみれば、それは黄色いスミレ。葉の裏側に毛が生えていないので、これは今回お目当てのケエゾキスミレでは無いことはわかるが、名前がわからない。下山後に調べてみると、これはケエゾスミレの毛の生えていないタイプの、トカチキスミレだということがわかる。

ゴゼンタチバナ群生

大きな雪渓が残る

黄色いスミレ発見。

葉に毛が生えていない。これはトカチキスミレ。

ヒメイチゲ

向こうに見えるのがピパイロ岳

この山域にはダケカンバの巨木がたくさん立ち並ぶ。
午後4時ごろようやくテント場に到着すると、駐車場で一緒だった2人組と植田さんが既にテントを張っていた。水場を聞くとどこにも見当たらないと言う。下山者の情報ではテント場のすぐ脇にたくさん流れ出ているとのことだったが、実際に行ってみるとそんな場所はどこにも見当たらず、止む無く雪渓を掘って雪を融かして使うことにする。そして、この先の行程も水取りに再三苦労することになる。林の中で眺望はいまひとつ、かつ、かなりヘバッて明日の行程がまた思いやられるので、星空の撮影はあきらめて午後8時に眠りに就く。

午前3時半、未明のテント場と星空
(2日目・3日目に続く)
最初は幅の広い緩やかな登山道だが、少し行くと急登が始まる。5合目近くまで登ったところでデカザックを持った若者の集団が休憩しており、アイゼンは不要ということだったのでその先の倒木の下に軽アイゼンをデポして行くことにした。さらに、テント場の脇で水は十分に取れるという話だったのでこれを当てにして水を飲みまくる。湘南ナンバーの2人組はこの話を聞いて水を2リットルほどここで捨てたと言っていた。後にわかったことだが、この若者グループが行ったのはピパイロ岳までで、幌尻岳では無いことを2人組から聞いて知った。

伏見岳登山口の駐車場。道内ナンバーの車ばかり。

咲き残っていたミヤマスミレ

咲き始めたハクサンシャクナゲ

登山道脇に咲くシラネアオイに元気をもらうが、いかんせん荷物が重過ぎる。腹ばいになって撮影すると起き上がるのが容易ではない。

白花のシラネアオイ
5合目で一旦道は平らになるのだが、その先はまた見上げるような急登が延々と続く。足の速い植田さんには先に行ってもらい、伏見岳とピパイロ岳のコルにあるテント場で先に水を汲んでおいてもらうことにした。足が遅いうえにザックの重みと中年腹の重みで100kgを超える重量のある私は、明日以降の体力温存のために30分おきに休憩を交えつつ、5時間以上もかかって午後2時過ぎ、ようやく伏見岳に到着した。

まだまだ続く伏見岳の急登

チシマヒョウタンボク

9合目。ようやく傾斜が緩くなる。

イソツツジ。この先の稜線にたくさん咲く。

伏見岳山頂。看板の向こうに見えるのがピパイロ岳。幌尻岳はいちばん左、まだ遥か彼方。

山頂に咲いていたイワブクロ

伏見岳からピパイロ岳コルへの急下り。
伏見岳で軽食をとって休憩後、ピパイロ岳のコルにあるテント場に向かう。伏見岳から2時間ほどの行程だが、これが想定外に長く苦労した。急下りに続いてコブがいくつかあり、しかも行く手を阻むハイマツの藪が随所に出現する。途中に雪渓が残り、その周辺に黄色い花が咲いていた。近付いてみれば、それは黄色いスミレ。葉の裏側に毛が生えていないので、これは今回お目当てのケエゾキスミレでは無いことはわかるが、名前がわからない。下山後に調べてみると、これはケエゾスミレの毛の生えていないタイプの、トカチキスミレだということがわかる。

ゴゼンタチバナ群生

大きな雪渓が残る

黄色いスミレ発見。

葉に毛が生えていない。これはトカチキスミレ。

ヒメイチゲ

向こうに見えるのがピパイロ岳

この山域にはダケカンバの巨木がたくさん立ち並ぶ。
午後4時ごろようやくテント場に到着すると、駐車場で一緒だった2人組と植田さんが既にテントを張っていた。水場を聞くとどこにも見当たらないと言う。下山者の情報ではテント場のすぐ脇にたくさん流れ出ているとのことだったが、実際に行ってみるとそんな場所はどこにも見当たらず、止む無く雪渓を掘って雪を融かして使うことにする。そして、この先の行程も水取りに再三苦労することになる。林の中で眺望はいまひとつ、かつ、かなりヘバッて明日の行程がまた思いやられるので、星空の撮影はあきらめて午後8時に眠りに就く。

午前3時半、未明のテント場と星空
(2日目・3日目に続く)