前日伏見岳とピパイロ岳コルでテント泊したが、水を取るのに苦労し、とうとう水場が見つけられず雪渓の雪を溶かして使うということになる。その日の夜は素晴らしい星空が広がったらしいが、重い荷物の背負い疲れと運転疲れで撮影する余裕など無く爆睡する。目が覚めたのは未明3時過ぎ。テントの外に出るともう空が白々と明るくなり始めており、森の空高く昇っていた夏の大三角形の輝きがもう消えそうになっていた。山梨と違って夜明けが早く、北にあるために白夜のように空が明るくなるのが早いようだ。
未明3時半、薄明の空
テント撤収し、5時にテント場を出発する。できれば北鳥蔦別岳か鳥蔦別岳あたりまで行きたいが、本日の行程もまたかなり長い。どこまで行けるのか?ピパイロ岳への登りには大きな雪渓が残っており、キックステップでつま先を蹴り込んで登る。雪渓脇の斜面は小さなお花畑のようになっており、黄色いスミレやシラネアオイなどが咲いていた。
登り始めてすぐにコバイケイソウ
黄色いスミレだが葉に毛は生えていない。トカチキスミレ。
チシマノキンバイソウ?このあたりにはピパイロキンバイソウという特産種が咲くはずだが、鑑別ができない。
ウコンウツギ
大きな雪渓を登る。
振り返って見る伏見岳
雪渓の脇に咲いていたショウジョウバカマ。北海道のものは綺麗な薄紫色。
雪渓脇の斜面にトカチキスミレとシラネアオイが咲く。
その先は場所によっては背丈ほどもあるハイマツの藪。足元に道があるのだがハイマツをかき分けないと道が見えず、しかもちょうど花粉の飛ぶ季節で、服もカメラも花粉で黄色く色付くほどだ。ハイマツの切れ目にお花畑が広がり、その中にオヤマノエンドウのような紫色の花が咲いていた。近付いて良く見るとこれは・・・!
紫色の花が混じるお花畑。
近付いて良く見ると、葉っぱに毛が生えている。
ヒダカミヤマノエンドウ。このあたりの特産種で、今回会いたかった花のひとつ。
チシマフウロ
ピパイロ岳への登り。ハイマツが道を覆う。
ハイマツをかき分けて登る。ピパイロ岳から先もこのようなハイマツの藪だらけで、体力を消耗し時間もかかる。
ピパイロ岳山頂。いちばん左が目指す幌尻岳。まだ行程の半分にも至っていない遥か彼方だ。
8時20分、ピパイロ岳山頂に到着。テント場で一緒だった2人組は私たちより少し遅れて出発したが、追い抜かれ既に姿は見えない。今日は七つ池カールまで行くと言っていた。ピパイロ岳山頂は360度の展望が得られる岩の山頂で、素晴らしい眺望の場所だ。大きなお花畑こそ無いものの、山頂付近にも様々な花が咲き乱れる。
ヒダカミヤマノエンドウと咲き残っていたミヤマダイコンソウ。向こうのいちばん高い山が幌尻岳。
エゾツツジ
ミヤマシオガマ
次に目指すピークの1967m峰とのコルにはテント場があり、地図には水場も記されている。再びハイマツの藪をかき分けてグッと下るが、ハイマツの途切れたところに現れるお花畑は心洗われる美しさがある。
次に目指す1967m峰。再びハイマツの藪をかき分けて下る。
イソツツジと1967m峰
途中に広がるお花畑
ヒメエゾクワガタ(だったかな??)
ミヤマアズマギク
エゾツツジと幌尻岳に至る山並み
11時半にピパイロ岳と1967m峰のコルにあるテント場に到着した。ここで水を補給しなければならないのだが、これがまた大変なことになる。北側に下る細い道とテープがあるのだが、急斜面をどこまで下るのかという激下りで、15分ほど下ったところで雪渓にでたものの、水場が見当たらない。どうやら雪渓の下に埋もれているようだ。反対側に雪渓の切れ目が見えるので、雪渓を横切ってそこまで行ってみると・・・確かに水の流れる音がする。しかし、その音がする場所はスノーブリッジが大きくせり出したずっと奥で、ヘッドライトで照らさないと見えないほど奥にある。勇気を出してスノーブリッジの下にもぐり込むが、水の流れる場所まで手が届かずに水が汲めない。止む無く、スノーブリッジから滴り落ちる水を辛抱してボトルに貯めて使うことにした。水汲みだけで1時間近くも時間を費やしてしまう。
しかし、その水場に下りる道沿いにはシラネアオイと黄色いキンバイが咲いていた。これが特産種ピパイロキンバイソウなのだろうか?良くわからないが、撮ってきた写真を見ると2種類(ミヤマキンポウゲを入れると黄色い花3種類)が咲いていたように見える。
15分ほど下ってようやく雪渓に出たが、水場は見当たらず。反対側のスノーブリッジの下に潜り込んでブリッジから滴り落ちる水を集める。
ミヤマキンポウゲ(だと思う。)ガクがついていた。
チシマノキンバイソウ?途中で見たものと同じ。
上拡大
もう1種類がこれ。葉の切れ込みがやや浅く、おしべが短いように見える。
こんなところにフタバアオイ
葉に毛の無いスミレ、トカチキスミレ。
この水汲みでかなりの体力を消耗してしまう。先はまだまだ長い。どこまで行けるのか(続く)
(登山‐下山‐宿探し‐夕食‐入浴と洗濯の繰り返しでブログ更新の時間がありません。更新遅くてすみません。)
未明3時半、薄明の空
テント撤収し、5時にテント場を出発する。できれば北鳥蔦別岳か鳥蔦別岳あたりまで行きたいが、本日の行程もまたかなり長い。どこまで行けるのか?ピパイロ岳への登りには大きな雪渓が残っており、キックステップでつま先を蹴り込んで登る。雪渓脇の斜面は小さなお花畑のようになっており、黄色いスミレやシラネアオイなどが咲いていた。
登り始めてすぐにコバイケイソウ
黄色いスミレだが葉に毛は生えていない。トカチキスミレ。
チシマノキンバイソウ?このあたりにはピパイロキンバイソウという特産種が咲くはずだが、鑑別ができない。
ウコンウツギ
大きな雪渓を登る。
振り返って見る伏見岳
雪渓の脇に咲いていたショウジョウバカマ。北海道のものは綺麗な薄紫色。
雪渓脇の斜面にトカチキスミレとシラネアオイが咲く。
その先は場所によっては背丈ほどもあるハイマツの藪。足元に道があるのだがハイマツをかき分けないと道が見えず、しかもちょうど花粉の飛ぶ季節で、服もカメラも花粉で黄色く色付くほどだ。ハイマツの切れ目にお花畑が広がり、その中にオヤマノエンドウのような紫色の花が咲いていた。近付いて良く見るとこれは・・・!
紫色の花が混じるお花畑。
近付いて良く見ると、葉っぱに毛が生えている。
ヒダカミヤマノエンドウ。このあたりの特産種で、今回会いたかった花のひとつ。
チシマフウロ
ピパイロ岳への登り。ハイマツが道を覆う。
ハイマツをかき分けて登る。ピパイロ岳から先もこのようなハイマツの藪だらけで、体力を消耗し時間もかかる。
ピパイロ岳山頂。いちばん左が目指す幌尻岳。まだ行程の半分にも至っていない遥か彼方だ。
8時20分、ピパイロ岳山頂に到着。テント場で一緒だった2人組は私たちより少し遅れて出発したが、追い抜かれ既に姿は見えない。今日は七つ池カールまで行くと言っていた。ピパイロ岳山頂は360度の展望が得られる岩の山頂で、素晴らしい眺望の場所だ。大きなお花畑こそ無いものの、山頂付近にも様々な花が咲き乱れる。
ヒダカミヤマノエンドウと咲き残っていたミヤマダイコンソウ。向こうのいちばん高い山が幌尻岳。
エゾツツジ
ミヤマシオガマ
次に目指すピークの1967m峰とのコルにはテント場があり、地図には水場も記されている。再びハイマツの藪をかき分けてグッと下るが、ハイマツの途切れたところに現れるお花畑は心洗われる美しさがある。
次に目指す1967m峰。再びハイマツの藪をかき分けて下る。
イソツツジと1967m峰
途中に広がるお花畑
ヒメエゾクワガタ(だったかな??)
ミヤマアズマギク
エゾツツジと幌尻岳に至る山並み
11時半にピパイロ岳と1967m峰のコルにあるテント場に到着した。ここで水を補給しなければならないのだが、これがまた大変なことになる。北側に下る細い道とテープがあるのだが、急斜面をどこまで下るのかという激下りで、15分ほど下ったところで雪渓にでたものの、水場が見当たらない。どうやら雪渓の下に埋もれているようだ。反対側に雪渓の切れ目が見えるので、雪渓を横切ってそこまで行ってみると・・・確かに水の流れる音がする。しかし、その音がする場所はスノーブリッジが大きくせり出したずっと奥で、ヘッドライトで照らさないと見えないほど奥にある。勇気を出してスノーブリッジの下にもぐり込むが、水の流れる場所まで手が届かずに水が汲めない。止む無く、スノーブリッジから滴り落ちる水を辛抱してボトルに貯めて使うことにした。水汲みだけで1時間近くも時間を費やしてしまう。
しかし、その水場に下りる道沿いにはシラネアオイと黄色いキンバイが咲いていた。これが特産種ピパイロキンバイソウなのだろうか?良くわからないが、撮ってきた写真を見ると2種類(ミヤマキンポウゲを入れると黄色い花3種類)が咲いていたように見える。
15分ほど下ってようやく雪渓に出たが、水場は見当たらず。反対側のスノーブリッジの下に潜り込んでブリッジから滴り落ちる水を集める。
ミヤマキンポウゲ(だと思う。)ガクがついていた。
チシマノキンバイソウ?途中で見たものと同じ。
上拡大
もう1種類がこれ。葉の切れ込みがやや浅く、おしべが短いように見える。
こんなところにフタバアオイ
葉に毛の無いスミレ、トカチキスミレ。
この水汲みでかなりの体力を消耗してしまう。先はまだまだ長い。どこまで行けるのか(続く)
(登山‐下山‐宿探し‐夕食‐入浴と洗濯の繰り返しでブログ更新の時間がありません。更新遅くてすみません。)