5等級以下の明るさにしかならないだろうと思っていた彗星が思いのほか光度を増し、4等級まで明るくなった。富士山の山頂を舞う彗星を撮影に御殿場まで出かけた。その彗星の名はラヴジョイ彗星(C/2014 Q2)。以前に来たものとは別のものだ。
軌道を計算してみると、彗星の観察が可能となる午後7時ごろにはもう南東の空高く昇ってしまっていて、昇って来るラブジョイ彗星を富士山の山頂に捉えるのは困難である。ならば沈んで行く彗星を撮ろうと軌道を見ると、1月11日の未明1時15分ごろに金時山から見るとちょうど山頂あたりに沈みそうなことがわかった。既に地球から遠ざかりつつあり、少しずつ輝度を下げ始めているだけに、チャンスはそう何度もやって来るわけではない。天気予報と富士山ライブカメラを見て行くことにする。御殿場に宿をとって午後4時半チェックイン、10時まで寝て11時にチェックアウトし、金時神社に向かう。空模様は決して良くは無く、頭上の低空を雲が流れて行くのが見える。風もかなり強いが、雲の切れ間の空には星が輝いているのが見える。特に明るい木星は雲を透かしてその輝きが見通せるほどだ。一瞬だけでも富士山頂が現れてくれれば・・・という思いで深夜11時半、金時神社を出発。
1時間半かかって予定通りの午前1時金時山山頂に到着する。山頂手前から霧が巻いていたのでほとんど望みはゼロだと思っていたが、予想通りの霧に巻かれた山頂は御殿場の町灯りすら見えなかった。待つこと10分ほど、霧が途切れて御殿場の町灯りが見え始めた。強風に煽られながら三脚を立てシャッターを切ってみると、幸運にも富士山が見えていた。しかしかなり霞んでいて富士山頂には雲が巻いている。

凄い強風と霧。待っていると町灯りが見え始めた。

幸運にも富士山の姿が見える。

かなり霞んでいて、この霞では彗星を捉えるのはほとんど困難。

今頃山頂あたりに沈みかけている頃だろうが、やはり無理。

何度も撮影してモニターで確認するが、それらしきものはいない。

富士山が見えてくれただけでも良しとしよう。

強風に煽られて足早に雲が流れて行く。もう彗星は沈んでしまっている頃だ。

箱根の町灯り。

東京の町灯り。
午後2時まで辛抱していたが、もはや彗星は沈んでしまっており、富士山もあまり期待できなそうだ。撤退することにする。夜の山歩きは登るよりもお下りるほうが気を使う。木の根っこや小石につまづき易いこと、そして浮き石を見抜けずに踏んで転倒するリスクが上がるからだ。1時間かけて下山、未明3時に駐車場に到着した。
まだ時間は早い。彗星は残念な結果に終わったが、この日の朝は細い月と土星がさそり座の腕のあたりで接近しており、近くにはアンタレスも輝いている好条件の日だ。そのまま精進湖に向かう。湖畔に到着してみると・・・やはり富士山には雲がかかっていまいちだ。

雲のかかる富士山と二十六夜の月

この日は土星と月とさそり座アンタレスが接近した好条件の朝だった。

解説図

ますます雲が増え・・・

折角凍った湖面に月が映るのに、富士山がこれでは・・・。日の出を待たずに撤退。
精進湖湖畔には夜明けの富士山を待つカメラマンの車が5~6台止まり、三脚が立てられていたが、この様子では富士山は現れないだろう。午前6時前に日の出を待たずして撤退。7時、自宅に到着して寝る。
折角の彗星なのでなんとか撮影したいと思っている。御殿場か、箱根までまた足を運ぶことになりそうだ。
軌道を計算してみると、彗星の観察が可能となる午後7時ごろにはもう南東の空高く昇ってしまっていて、昇って来るラブジョイ彗星を富士山の山頂に捉えるのは困難である。ならば沈んで行く彗星を撮ろうと軌道を見ると、1月11日の未明1時15分ごろに金時山から見るとちょうど山頂あたりに沈みそうなことがわかった。既に地球から遠ざかりつつあり、少しずつ輝度を下げ始めているだけに、チャンスはそう何度もやって来るわけではない。天気予報と富士山ライブカメラを見て行くことにする。御殿場に宿をとって午後4時半チェックイン、10時まで寝て11時にチェックアウトし、金時神社に向かう。空模様は決して良くは無く、頭上の低空を雲が流れて行くのが見える。風もかなり強いが、雲の切れ間の空には星が輝いているのが見える。特に明るい木星は雲を透かしてその輝きが見通せるほどだ。一瞬だけでも富士山頂が現れてくれれば・・・という思いで深夜11時半、金時神社を出発。
1時間半かかって予定通りの午前1時金時山山頂に到着する。山頂手前から霧が巻いていたのでほとんど望みはゼロだと思っていたが、予想通りの霧に巻かれた山頂は御殿場の町灯りすら見えなかった。待つこと10分ほど、霧が途切れて御殿場の町灯りが見え始めた。強風に煽られながら三脚を立てシャッターを切ってみると、幸運にも富士山が見えていた。しかしかなり霞んでいて富士山頂には雲が巻いている。

凄い強風と霧。待っていると町灯りが見え始めた。

幸運にも富士山の姿が見える。

かなり霞んでいて、この霞では彗星を捉えるのはほとんど困難。

今頃山頂あたりに沈みかけている頃だろうが、やはり無理。

何度も撮影してモニターで確認するが、それらしきものはいない。

富士山が見えてくれただけでも良しとしよう。

強風に煽られて足早に雲が流れて行く。もう彗星は沈んでしまっている頃だ。

箱根の町灯り。

東京の町灯り。
午後2時まで辛抱していたが、もはや彗星は沈んでしまっており、富士山もあまり期待できなそうだ。撤退することにする。夜の山歩きは登るよりもお下りるほうが気を使う。木の根っこや小石につまづき易いこと、そして浮き石を見抜けずに踏んで転倒するリスクが上がるからだ。1時間かけて下山、未明3時に駐車場に到着した。
まだ時間は早い。彗星は残念な結果に終わったが、この日の朝は細い月と土星がさそり座の腕のあたりで接近しており、近くにはアンタレスも輝いている好条件の日だ。そのまま精進湖に向かう。湖畔に到着してみると・・・やはり富士山には雲がかかっていまいちだ。

雲のかかる富士山と二十六夜の月

この日は土星と月とさそり座アンタレスが接近した好条件の朝だった。

解説図

ますます雲が増え・・・

折角凍った湖面に月が映るのに、富士山がこれでは・・・。日の出を待たずに撤退。
精進湖湖畔には夜明けの富士山を待つカメラマンの車が5~6台止まり、三脚が立てられていたが、この様子では富士山は現れないだろう。午前6時前に日の出を待たずして撤退。7時、自宅に到着して寝る。
折角の彗星なのでなんとか撮影したいと思っている。御殿場か、箱根までまた足を運ぶことになりそうだ。