山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

金星輝く夕暮れの空 石割山再び  平成27年1月25日

2015年01月27日 | 星空
 金星と水星が接近した1月9日の石割山は、金星の高度が低くていまいちだったが、十分に高度が上がった今ならば夕空に明るく輝いているところが見られるはずだ。雲がやや多い空模様だが、明るい金星ならばこの程度の雲はものともせずに姿を現してくれるはず。矢筈山展望地偵察の後、石割山に向かうことにするが、その前にこの日は平尾山から富士山右隅に夕陽が沈む日なので、先に平尾山に立ち寄ってから夕暮れの石割山に行くことにする。

 午後2時半に石割神社駐車場に到着すると、10台近い車が止まっていた。登り易いこの山は人気が高い。右回り(時計回り)にまずは平尾山を目指すが、富士山頂に夕陽が沈むのは4時20分ごろのはずだ。まだ時間が早いので、車内で少し時間をつぶしてから出発する。


    林の中の谷間斜面は凍りついていてアイスバーンになっていた。軽アイゼンを装着する。


    ところが、日当たりの良い稜線の道に抜けると霜と雪が融けて泥沼状態。アイゼンに泥がくっついて歩きにくい。


    平尾山山頂も泥沼状態。足元は最悪。


    午後3時40分山頂到着。ダイヤにはちょっと早いが、撮影の準備には手ごろな時間。


    富士山頂に傾く太陽。薄雲が出たのは良かった(狙い通り)だったが、飛行機雲は邪魔。


    富士山頂にかかる夕陽


    燃える富士山頂


    同上


    雲に残照を残しながら、右隅に沈んでいった夕陽。

 この日は富士山右隅に沈むダイヤモンド富士なので、雲が出ると富士山頂真ん中あたりに太陽が来た時に光が拡散して山頂が燃えるように見えるだろうと予想してやって来たが、まさにそのような景色になってくれた。しかし、欲を言うならば、この界隈は標高が低く、夕焼けの赤い空になる前に山頂に陽が沈んでしまうのはいまひとつだと思う。同じ頃にダイヤモンド富士になる大室山あたりからだと、もっと真っ赤に焼けた夕陽が富士山山頂に沈んで行っただろう。先週の週末が良かったのだが、彗星を優先したために計画倒れになってしまった。

 三脚を畳んで石割山に向かう準備をしていたところ、富士山を見ると面白い景色が広がっていた。うっすらとだが日暈が出ていた。また三脚を取り出してセットする。これが見えると、何か良いことが起こりそうな気がする。


    夕暮れの日暈


    日暈。(いまひとつ写りが悪くて申し訳ありません。)

 4時半過ぎ、石割山に向かって歩き始める。空にかかった雲が夕焼けでドラマチックに変化するのではと期待しながら、何度も富士山を振り返りながら歩くが、低空に広がった雲に遮られてあまり染まることなく日が暮れて行く。
 もう誰もいないだろうと思って山頂に登って行くと、私と同じような物好きな人が山頂に一人いた。カメラマンにはカメラマンだが、こちらは静止画ではなくて動画の撮影をしており、夕陽が富士山に傾き始めた頃からずっとビデオカメラを回し続けているそうだ。早送りにして編集するとなかなか面白い動画になるそうで、すっかりハマっているらしい。おかげで退屈せずに夕空と金星を眺めることができた。


    あまり染まらずに夕暮れとなってしまう。石割山山頂直下から。


    夕空に輝き始めた金星


    薄雲に全く負けない輝きを放つ金星。


    夕空に輝く六日月


    金星輝く夕暮れの空

 やがて金星は低空の雲の中に消えて行った。ラブジョイ彗星も探したのだが、次第に空は雲が厚くなり、星は見えにくくなってしまった。6時15分、撤収して下山する。石割神社側の道はほとんど雪が無くてアイゼン無しでも歩ける状態だった。7時10分、駐車場到着。

 雲が出たのは悪く無かったが、夕暮れの富士山周辺は飛行機が頻回に飛び過ぎるのがいまひとつ。飛行機雲が出なければ良かったかもしれない。
コメント (2)
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撮影地の下見に 矢筈山展望地  平成27年1月25日

2015年01月27日 | 山梨無名山
 山梨県の矢筈山の名を知る人はあまりいないだろう。篭坂峠から富士山方向に向かって1時間ほどで行ける山だが、展望の無い林の中の地味なピークでほとんど訪れる人もいないはずだ。もうひとつ、今回初めて訪れて知ったことなのだが、この山域は自衛隊演習場の敷地内にあり、平日は入山が禁止されているのだそうだ。入山できるのは日曜と祭日に限られていることを途中でお会いした狩猟の猟師さんから聞いた。都合良くこの日は日曜日だったので入れてもらうことができた。


    篭坂峠


    加古坂神社の石柱のところから入る。雪があるので念のためアイゼンを装着したが、ほとんど必要無かった。


    すぐ上に神社がある。


    神社の裏手を林道が走っている。タイヤ跡が見えるが、ここを通れるのは自衛隊車と林業関係の人のみ。ゲートは鍵がかかっている。


    もう少し遠いかと思っていたが、20分ほどで展望地に到着した。


    雲がかかってしまっているが、眼前に大きな富士山が構える。見える平らな山は、右が目指す矢筈山、左が大根山。


    ここを下って林の中を進めば矢筈山は簡単に行けるのだが・・・


 加古坂神社のところでお会いした猟師さんに前述の入山できる日が限られていることを聞いた。本日は鹿の狩猟をしていて、銃声の音が聞こえるかもしれないので注意するようにとも言われた。展望地を越えて矢筈山に向かって行くと、その先に別の猟師さんがいた。この先のピークまで行ってみたいのだが行けるかどうかと尋ねたところ、本日は狩猟で既に犬を放っているので、できれば止めて欲しいと言われた。山頂には全くこだわっていないし、目的の展望地とGPS座標もしっかり記録したことだし、ここは引き返すことにした。丁寧な猟師さんで、帽子をとって一礼してくれた。

 インターネットで検索した通りの好展望地があった。遮るものも無く、撮影には好適地だ。3月7日土曜日はあっちの山だが、3月8日、都合良く日曜日に当たるその日、早朝6時ごろこの界隈をうろついていると、良い景色にめぐり会えるかもしれない。
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