山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

薄明に昇る月と蠍座 竜ヶ岳  平成27年1月18日

2015年01月20日 | 星空
 この日の朝は月齢27の細い月がさそり座の尻尾近くに昇って来る。うまくすれば天の川も見えるかもしれない絶好の日。乙女峠で撮影を終えた後に竜ヶ岳に向かった。

 未明3時半に本栖湖キャンプ場の駐車場に到着。1台だけ車が止まっている。見上げる空は澄んで満天の星空が広がっていた。霞んでいた御殿場の空が嘘のように山梨県側の空は澄んでいた。黙々と登って4時45分ごろ休憩ベンチのある展望所に到着する。小休憩しながら三脚を出していると、早くも富士山の裾野から月が昇り始めた。


    本栖湖キャンプ場の駐車場。満天の星空と竜ヶ岳。ひときわ明るい星は木星。


    途中の休憩ベンチまで登るともう月が昇り始めてしまった。


    登り始めた二十七夜の月


    同上

 予定では東屋の立つ展望地あたりで富士山頂に昇る月を見るはずだったのだが、思ったよりも早く月が昇ってしまったので、東屋の10分ほど手前の展望斜面で月を眺めることにした。山頂に月が来たあたりで地球照の月になるだろうと予想していたのだが、若干時間が早く、まだ輝いたままの月になってしまった。期待していた天の川は月のすぐ上あたりを流れているはずだが、薄明の空の明るさに負けて全く写ってくれない。


    東屋手前の展望地。このあたりで地球照の月になる計算だったが・・・


    薄明に昇る月と蠍座。 富士山頂で地球照の月にはならず。


    地球照の月と富士山


    200mmレンズで撮影した二十七夜の地球照の月。


    夜明けに昇る地球照の月

 山頂に行くと月がどんどん富士山から遠ざかる方向に移動することになるので、ここは登らずに戻ることにした。既に竜ヶ岳山頂からのダイヤは山頂から右側にずれてしまっている。


    林から見上げる月と富士山


    同上


    展望地から見る月と富士山


    アースシャドウの南アルプス


    間もなく朝日が射し出し、赤く染まった。山頂に行くべきだったか?とこの時に思った。


    駐車場到着。車が10台近く止まっていた。


 既にダイヤモンド富士の時期を過ぎた竜ヶ岳なので、登って来る人はほとんどいないだろうと思っていたのだが、以外にも10人以上の登山者とすれ違った。中にはまだ暗いうちにヘッドライト点灯して登って行く人の姿も見られた。また、私が三脚を立てて撮影していると、ダイヤの位置はこの辺かと聞いてくる登山者もいた。冬季の竜ヶ岳は登り易く展望も良いので、人気があるのかも知れない。

 富士山頂を斜めに横切って流れる天の川と細い月の撮影は何度か挑戦しており、昨年は1月下旬に精進山から撮影を試みたが失敗に終わっている。月と天の川を同時に撮影するのは難しい。

 (詳細は後日。)
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富士を舞うラブジョイ彗星(C2014 Q2) 乙女峠  平成27年1月18日

2015年01月20日 | 星空
 前日の金時山の夜は彗星不発に終わったが、この日の夜は雲が晴れてすっきりとした星空が広がった。夕方から5時間ほど寝て9時半に起床、外に出てラブジョイ彗星を試し撮りしてみると容易に撮影できた。今日ならば富士山山頂を舞う彗星が撮れるかもしれない。彗星は1日の移動距離が長く、昨日は金時山だったが今夜は乙女峠あたりになる。それほど何度も訪れるチャンスでは無いので、前夜に続いて再び御殿場に足を運ぶ。

 深夜0時20分ごろに乙女峠のトンネル手前の展望地に到着した。夜景を見に来ている車が何台かいたが、三脚を構えて彗星を狙っている人はいなかった。甲府の空は澄んでいたが、御殿場から見る富士山は白く霞んでいた。条件はいまいち、しかし、彗星を撮るのはなんとか可能だろう。Eos7DとEosM2 の2台のカメラをセットして彗星を追いかける。



    プレアデス星団の下に緑色の輝き。容易にラブジョイ彗星を捕捉できた。しかし、富士山は白く霞んでいて撮影条件は悪い。


    富士山とラブジョイ彗星(C2014 Q2)


    200mm望遠レンズ


    富士山に向かって沈んで行くラブジョイ彗星。

 自宅前で彗星捕捉の練習をしてきた通り、緑色に輝くラブジョイ彗星は容易に捉えることができた。しかし、それにしても霞んだ富士山だ。富士山頂付近で鮮明な彗星を捉えることは難しそうだ。200mmレンズ視野で捉えられる位置近くまで沈んで来たところでEos7Dに200mmレンズを装着して固定、オートインターバル撮影に切り替え、もう1台のEosM2 に17-55mmレンズを装着して彗星を追う。


    こちらはEosM2 画像。だいぶ富士山に近付いて来た。


    さらに接近。


    もうすぐ沈むところ。

 こちらはEos7D 200mm 望遠レンズの画像。


    視野の中にラブジョイ彗星が現れた。霞んだ画像をコントラストやトーンカーブを調整してやっとこの画像になった。


    富士を舞うラブジョイ彗星(C2014 Q2)


    富士山に沈むラブジョイ彗星


    既に彗星は沈んだ後。

 なんとか富士山に沈むラブジョイ彗星の撮影には成功したものの、富士山が想定した以上に霞んでいて画像としては全く満足できるものではなかった。チャンスを見て、再挑戦したいと思う。


コメント (2)
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