山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

素心花のランを求めて 鳳凰山(中腹まで)  平成29年7月2日

2017年07月04日 | 花・花・花
 鳳凰山の中腹(といっても標高2,000mを越える高い場所)に、唇弁に斑点の入っていない真っ白な「素心花」と呼ばれるイチヨウランが咲いているらしい。インターネットで見ても確かに真っ白な唇弁の花の投稿がいくつか見られる。富士山や長野県にもあるようで、どうやら高所に咲くイチヨウランはこのような姿をしているものがあるようだ。標高差約1,200mを登るので早目の出発予定であったが、目を覚ませば既に時間は6時を回っている。登山口出発は7時半になってしまった。


    標高の低いところではコアジサイが満開


    アオチドリ発見


    花の散ったカモメラン。花穂は結構出ており、今年も例年通りに咲いてくれたようだ。


    咲き残っていたカモメラン


    登山道脇に咲いたカモメラン


    もうすぐ咲きそうなヤブレガサ


    こちらももうすぐ咲きそうなコバノイチヤクソウ


    樹林帯の中の道を登る


    キソチドリと思われるラン科の葉はあちらこちらで見かけるがまだ花は咲いていない。


    標高1,900mあたりで見つけたイチヨウラン。これは斑点が入った普通のもの。


    ようやく燕頭山、2,105m。時間は既に12時。

 燕頭山でもう12時になってしまった。本番はこれからである。軽食をとって小休止して出発する。


    もうすぐ咲きそう、やはりキソチドリのようだ。


    アザミの仲間だが秋にはどんな花が咲くのだろう?右端に見えるタカオヒゴタイのような葉とは別物のように見える。


    キバナノコマノツメ


    コミヤマカタバミ


    緑色のゴゼンタチバナ


    標高が高くなるとまだイワカガミが咲き残っていた。


    久々に見るオサバグサ


    その先にはどっさり咲いていた。足が止まってしまう。


    この感じの森ならばきっと居るだろうと思っていた。


    コフタバラン。小さいうえに緑色の保護色をしているが、一つ見つかると次々に見えてくる。

 標高約2,350mあたりまで来た。鳳凰小屋はもう目前であるが、写真を撮るのに時間をかけすぎて折り返し予定時刻だった2時を過ぎてしまった。コフタバランにも出会えたことだし、午後2時半、小屋まであと15分というところまで行って引き返すことにする。

 さて、探し物の白いイチヨウランはどうだったのだろうか?


    標高2,100m付近で見つけたイチヨウラン群落。計11本。


    その近くに7本。


    しかし、この花は・・・


    探していた純白の素心花ではなく、普通のイチヨウランだ。


    探しものは標高2,250mあたりで見つけたこちらの花だろう。蕾に色が付いていないように見える。開花するまであと1週間ほどだろうか。

 例年ならばこの時期で良かったはずだが、花期が遅れた今年は探し物の花は残念ながらまだ蕾だった。再訪できるならば来てみたいが・・・日程的に今年は難しそうだ。折角来るならば鳳凰小屋泊りで鳳凰山周回したいがそれも難しく、数年前から見てみたいと思っていた白いイチヨウラン、今年もおあずけになってしまいそうだ。
コメント (8)
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遥か北の大地へ ユジノサハリンスク市内観光  平成29年6月30日

2017年07月04日 | 圏外編
 飛行機の故障で出発が1日遅れてしまったため、予定されていた市内観光の大部分が中止になってしまった。しかし、添乗員の田中さんと現地ガイドのワシリーさんがいろいろと配慮してくれて、主要な観光地を帰国する当日の午前に案内してくれた。まず乗ることは無いだろうと思っていたサハリン鉄道にも数駅ではあるが乗ることが出来た。


    日本人墓地。29日、チェーホフ山から下山後のわずかな時間を使って訪れた。墓は残っているが遺骨は全て日本に移されているそうだ。


    毎年手入れに訪れに来ているそうだ。墓の中はカラフトキンポウゲやルピナスでいっぱいになっていて花壇のようだ。こちらでは雑草なのだろう。


    帰国日の30日午前に訪れたガガーリン公園。ガガーリンはロシアの英雄、宇宙飛行士だ。敷地内は「子ども鉄道」が走っていて、車掌も切符売り場も子供がやるらしい。


    ガガーリン公園の池はかつての王子製紙がこの地に建設したもの。日本が統治していた時代の名残りの池である。


    次に向かったのがサハリン鉄道ユジノサハリンスク駅。


    鉄道はサハリン東側の中央よりもやや北まで伸びている。


    サハリン鉄道に乗る。右のねずみ色の服を着ている女性が車掌さん、左のオレンジのジャケットを着ている人は監視員さんで、写真を撮っていると時に没収されることもあるという。


    サハリン鉄道の切符。なかなか洒落ている。2駅で20ルーブル、約50円。


    コウリンタンポポは線路の脇にも普通に咲いている。


    民芸博物館。ヒグマやワシのはく製の他、アイヌ人の衣装など興味を引く展示物がたくさんある。展示物の撮影は別料金がかかる。


    入り口の扉は菊の御紋が入っている。


    しかし・・・これは狛犬では無くてマーライオンの偽物だろう。

 飛行機は午後2時出発予定だが、ギリギリの12時半まで観光をさせていただき、空港に向かった。


    今度は予定時刻にきっちり飛び立った。雲海と飛行機雲と小さく月。

 出発が1日遅れたために2泊3日という短期間の滞在となってしまったが、ユジノサハリンスク市は予想していたよりも遥かに綺麗で大きな町だった。植物はどれを見ても日本よりひとまわり大きく見える。出発前にインターネットで調べてあったので、花は予想していた通り北海道に咲いているものとほぼ同じだった。ただ、北海道の大雪山に見られるような広大なお花畑はユジノサハリンスク周辺の山では見られないようだ。しかし、ほとんどが人の入らない未開の地であり食害を受けていないサハリンの大地には、きっと珍しい植物や素晴らしいお花畑が眠っているのだろう。

 無事に成田国際空港に降り立ち、NEXとスーパーあずさを乗り継いで夕方6時半には甲府に到着した。


    ・・・・・・・・・・・・・・

 話にはまだ続きがあって、サハリンはダニが多いので十分に気をつけていたつもりだったが、自宅で就眠した時に左肩の肩甲骨のあたりに違和感を感じた。さわってみると何かイボのようなものが着いており、ひっかくと血液が指に付着した。これは・・・やられた。マダニが背中に食いついている。ホテルの鏡でチェックしたはずだが、死角になる部分で見えなかったのだろう。アルコールガーゼを15分ほどその場所に当ててダニを殺した後除去した。しかし、触ってみるとまだ何か残っている。鏡で見てみるとどうやら頭の部分が残ってしまったようだ。片手がやっと届くかどうかという場所なので自力で除去することは困難で、翌日自分の勤務する病院へ行き、看護婦さんに除去してもらった。しかし、牙の先端部が一部取り除けず残存してしまったため、日直の外科の先生にお願いして皮膚ごとその残った牙を切除してもらった。牙を残しておくよりも切除してしまったほうが傷の直りは遥かに早い。現在は痛みも無く経過良好であるが、最近話題になっているツツガムシ病を代表とするリケッチアという病原体の感染を起こす可能性があるため、抗生剤の内服を続けている状態である。皆さんもダニには十分気をつけていただきたい。
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