山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

石灰岩地に生える植物  令和3年7月11日

2021年07月21日 | 山に咲く花
 雷に追われるように下山してきた八ヶ岳だが、駐車場まで下りると雲が巻いているのは山の上だけで裾野のほうはまだ青空が見えていた。これならば日没までにもう1ヶ所回れそうである。場所は離れているが、石灰岩地の岩壁に探している植物が生育しているらしいという情報を耳にした。まだ花が咲いているかどうか分からないが、急いで移動して見に行ってみることにする。


    普通に見かけるが特に石灰岩地を好んで生育するオウレンシダ。群生している。


    ヤマイヌワラビに似ているがちょっと違う。


    小羽片の中央寄りに胞膜のある三日月型ソーラスが付着している。


    カラクサイヌワラビかと思ったが鱗片の中央に茶褐色の帯が無く、これはヒロハイヌワラビではないかと思われる。


    石灰岩地を好むこのシダが生えている。


    イチョウシダ


    赤い種になったマツバニンジン


    まだ花は咲いていないが、毛が多くて花が少なく、これは石灰岩地に特産するトダイハハコとみて間違い無さそうだ。


    トダイハハコ


    カワラサイコは石灰岩地を好むわけでは無いがこの場所に咲いている。


    見たかった植物はこれである。


    花はもう散ってしまっていたが、葉の形から見てイワシモツケであろう。

 石灰岩地を好むイワシモツケは山梨県では生育場所が極限られている。三ツ峠にもあるらしいのだが、おそらく岩壁の間に生育しておりロッククライミングが出来ないと見るのは難しいであろうと思われる。今年は訪問時期が遅くて花を見ることが出来なかったが、来年は確認してみたい。

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八ケ岳花散策 令和3年7月11日

2021年07月21日 | 山に咲く花
 見ておきたい花や新しく情報をいただいた花など種々あって、この季節の八ケ岳訪問は恒例となっている。探しているが見つからない花もある。今年も訪問してみることにする。


    笹の中に隠れるように生えていたエゾスズラン。鹿の食害でだいぶ減ってしまっている。


    イネ科の植物も見て回るが分からないものばかり。良い図鑑も持ち合わせていない。これはイワノガリヤスか?


    同じもの?それとも別物?そのうち見分けられるようになるのを期待したい。


    これはヒメカンスゲか?


    雌鱗片が茶色いものがあったはずだが見つからない。


    草原の中には初めて見るスゲが群生していた。おそらくこれはクロカワズスゲだろう。


    図鑑で調べてみても良く分からないスゲ。


    ヤガミスゲの仲間と思われるがクシロヤガミスゲという外来種に良く似ている。


    ヒカゲノカズラ


    マンネンスギ いずれもまだ胞子穂を出していない。


    結実したウスギオウレン


    イチヨウランの葉


    咲いていたのは1株だけだった。


    見たかったのはこの小さな緑色のラン。


    風に揺られたか、それとも踏まれたか?倒れてしまっているものがあった。


    小枝を立てて支えてやる。なんとか結実してくれれば良いのだが?


    米粒ほどの小さな花だがランの形をしている。昨年に比べて花を咲かせている個体は少ない。


    やっと見つかったこの花、ヒロハトンボソウ。


    若干時期が遅く、少し痛み始めていた。

 コハクランも探していたのだが、昨年も今年も一株も見つけられなかった。かつて3株見ているので、どこかできっと生育していることを期待したい。

 午後から雨の予報だったが、思っていたよりも天気は持ってくれた。ところが隣の山の尾根に雲がかかり始めたかと思ったらすぐに雷鳴が轟き出した。これはまずいと急ぎ足で下山を始める。あと15分ほどで下山できるところまで来たが、そこで遂に雨が降り出してしまう。尾根の上のほうでは雷が鳴っている。カッパを着て雷雲にはつかまらずに無事に下山してきた。山の上の雷は怖い。

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