山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

春の櫛形山を花見周回(後編)  平成29年6月4日

2017年06月07日 | 花・花・花
 池の茶屋を起点とする櫛形山山頂からアヤメ平の周回コースは現在北側のもみじ谷を回るコースがメインコースになっている。今回回るのはそちらではなくて、南側を回る管理歩道コースである。ここ数年は恒例のように歩いている櫛形山だが、こちらの管理歩道コースを歩くのは初めてである。あまり人が入らないルートではあるが、保護柵の外にあるコースなので食害を受けてあまり花は無いだろうと予想していた。ところが、歩いてみないとわからないもので、以外にも花の宝庫だった。

 午後4時5分、管理歩道の分岐に到着。道標には池の茶屋まで90分、GPSのルートでは100分と書かれている。日没前に楽勝で池の茶屋に戻れる時間であるが、折角の初めて歩くコースを急ぎ足で歩くのはもったいない。花を探しながらゆっくりと、じっくりと歩いてみることにする。



    ほこら小屋の上にある管理歩道分岐。池の茶屋まで90分だが、花を探しながらじっくりと歩く。


    水平歩道と思っていたら、以外にも最初は結構登る。


    足元にはシロバナノヘビイチゴがたくさん。


    今度はミツバツチグリ。あまり歩かれている様子は無い。


    予想通り、残っているのはマルバタケブキの群落。


    さらにバイケイソウの森。


    そしてクサタチバナ群落。いずれも鹿の食べないものばかり。やっぱりな~、とため息が出た。


    富士山の見える草地で一休み。

 管理歩道前半のルートは予想通りに鹿の食害を受けてもはや鹿の食べない植物ばかりが残る末期的な森になっていた。予想はしていたのだが実際に自分の目で見ると、やはり残念に思う。富士山の見える草地に腰を下ろして休憩していると、足元にホソバノアマナが咲いていた。こんな荒れたところでも咲いてくれるんだと少しばかり心が和んだが、この草地から池の茶屋にかけてのルートは想定外に様々な花が生き残っていた。


    休憩した草地の足元に咲いていたホソバノアマナ。


    レンプクソウ


    ヨゴレネコノメソウ


    ツルネコノメソウ


    下の黄緑色はヨゴレネコノメ(葯が暗紫色)だろうが、上の白っぽいのは葉と葉茎の様子からハナネコノメと思われる。


    ミヤマスミレが随所にたくさん咲いていた。


    ミヤマスミレ


    池の茶屋の保護柵内でも見かけたコセリバオウレンと思われる花の群落


    ツバメオモト


    ユリワサビ


    コミヤマカタバミ


    葉の辺縁の鋸歯が目立たないが、これは森の中で見たものと同じユモトマムシグサ。


    こちらはいつも見ているものに近い。ホソバテンナンショウ、あるいはカントウマムシグサと思われる。テンナンショウ類ももう少し詳しく勉強しなければならない。


    こんなところに・・・


    アオチドリ


    ミヤマハタザオ


    ナツトウダイ    


    サルオガゼ


    ヒョウタンボク。おそらく保護柵で囲われていたものと同じ、スルガヒョウタンボクと思われる。


    こんな美しいカラマツの森も残っている。

 前半の管理歩道では残念な光景が広がっていてがっかりしたが、後半の歩道沿いには想定を遥かに上回る様々な花が咲いていてたいへん楽しむことが出来た。予定時間の2時間を過ぎ、時間は6時半を過ぎてしまった。もう少し時間の余裕があれば、もっと面白い花に出会えたかも知れない。保護柵の外はもう見るべきものが無いと思っていた櫛形山だが、この管理歩道を歩いてみて、まだまだ捨てたものでは無いと思った。植生豊かな山だっただけに、探索すればもっといろいろなものに出会えるかも知れない。


    6時40分駐車場に到着。残っていたのは私の車だけ。


    気になっていたこの草は昨年山梨県山岳連盟の強い働きかけもあって保護柵で囲われて手厚く保護されています。

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