山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

タカネナルコ (カヤツリグサ科) Carex siroumensis Koidz.

2022年10月08日 | カヤツリグサ科
 高山帯の礫地を好んで生育し、やや大きな株を形成する多年草である。茎は細く、高さ20 ~ 30㎝。基部の鞘は濃褐色。小穂は 3 ~ 4 個つき、頂小穂は雌雄性か雄性、側小穂は雌性で柄を持つ。雌鱗片は黒褐色で果胞より短く、芒がある。果胞は広披針形で稜間に4-6脈があり、まばらに短毛がある。山梨県では南アルプスに生育しており、個体数はあまり多く無い。

 2018年山梨県カテゴリー :絶滅危惧ⅠB 類(EN) 2005年山梨県カテゴリー:絶滅危惧ⅠB 類(EN) 2017年環境省カテゴリー:絶滅危惧Ⅱ類(VU)


    叢生するタカネナルコ 2021年8月 北岳で撮影。


    タカネナルコの小穂。だいぶ痛んでおり、果胞の一部は既に脱落している。


    2022年7月 北岳で撮影。岩壁の隙間に生育していた個体であまり叢生していない。


    小穂。この個体の頂部は雄雌小穂のようである。先端部の雄部分は既にほぼ脱落している。雌鱗片は果胞より短く芒がある。


    こちらはまだ花が咲いている個体。


    風で揺れて画像が悪いが、頂部は雄小穂、側部は雌小穂である。


⇒山梨県の絶滅危惧のカヤツリグサ科植物一覧

➡山梨県の絶滅危惧の植物 ~科別分類~

⇒山梨県2018年版レッドリストの植物


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